【取材レポ】
中身の見える製品顔の見える売り手
養生 すごいですね、それを創業当時からやられてるんですよね?
杉浦 そうではないんです。うちはオヤジの代からこのタイプ(増醸本みりん糖添加タイプ)しかやってなかったんですが、先代と代が変わる18年前にこの純米タイプを復活させたんです。
このタイプ(増醸本みりん糖添加タイプ)だとどうしても値段も叩かれて、、大手さんと変わらないタイプなので、それだけだとずっと生きてけないって事で。
養生 では元々はやっていたんですか?
杉浦 はい。おじいさんのレシピが出てきたので、それをもう一回再現してみようと思ったんです。
祖父は先代が4~5歳の時になくなっており、僕は話したこともないですし、なんでみりん屋を始めたかも知らないんですが、このレシピで作れば気持ちくらいはわかるんじゃないかなと
会社的にもタイミングがあったので、何か大手と変わった特徴があるのを作っていかないと生き残っていけないなと、なので復活させたんです。
で、これを作るためにはやっぱり原料をちゃんと「中身の見える製品、顔の見える売り手」とコンセプトをたてまして、原料もこだわって地元のもち米を使ってやってみる、でもなかなか原価が高いですからね。
なので先代はそんな高いものだれが買うんだと言っていましたが、、
そんなに大量には作れないので、地道にフェイストゥフェイスでね、思いを伝えながら手にとっていただく、そのために展示会とかに出ながら、まあすぐには結果はでないですから続けていくことに意義があるんですね。
先日も今年で6年目になるんですがフーデックスに出店してPR活動して、そうこうしているうちにセレクトショップとか自然食品からお声がかかって。
他にも大手の流通さんも声かけていただくんですが、ああゆうスーパーさんなんかは最終的に値段が、条件がどうとかと、そうなるときりがなくなるんです。
むこうのいい値になってしまうし。僕の思いを込めた製品がだれが買ってくれるのかがわからないような、店でも横ではすごい安値で売っているという。
最近ではPBだとかでやっていますが、、それはそれでそうゆうマーケットが大きいからしょうがないんですがね。
うちの製品は市場が違うと思っていますから、やはりセレクトショップでも誰が買ったかわからないといえどもセレクトショップがちゃんとコンセプトを持って中身がわかる製品を扱うってところでしたら、そこに来るお客さんは意識が高いお客さんだと思いますから、やっぱりそうゆうところに卸していきたいですね
養生 徐々に流れの方は変わってきていますか?
杉浦 そうですね、やっぱり変えていかないと思いますね、今では業務用も厳しいですから値段も叩かれますしね
養生 安ければいいとゆう感じが強いですもんね。
杉浦 原料にこだわれば値段は高くなりますから、こうゆうもの(みりん風)と比較すれば絶対高くなります。
ただやっぱり、普通に使えば1本まるまる使うなんてことはないですよね、例えば大さじ何杯とか、原価計算してみると確かに若干高いですけどそこまで変わらないんです。
じゃあ中身が全然違うものでどっちを使いますか?って事なんです。
私なんかはそこをわかってくれるマーケットに卸していくのが筋かなと思っています。
3に続く⇒長期熟成天然醸造の手造り本格三河みりん「杉浦味淋」3/4
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養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。