【取材レポ】
口に含むと「みりん」の価値観が変わる一品。
今回は電車で行ったので、味見をさせてもらうことに、やはりなめてもらうのが一番いいという事で。
一年熟成タイプも普通より濃くてお米のリキュールと言われるだけの味。しかし三年熟成タイプは三年間じっくり熟成させただけあって甘味、旨みが凝縮していてビックリした。
養生 他のところって三年熟成ってあんまりないですよね?
杉浦 そうですね、岐阜に一軒あるみたいです。
養生 なんでこんなに黒くなるんですか?
杉浦 うちのは糖(米の糖)がたくさん入っているからなんです。なぜかというとプリンのキャラメルは砂糖なんですが熱するとあんなに黒くなるんですね。
三年熟成というと三年夏をこさせますからね。うちは自然の外気と同じようなタンクで貯蔵していますから、沸騰するような暑さじゃなくても時間をかけることによって色がついてくるんです。
養生 やはり三年熟成タイプが人気なんですか?
杉浦 そうですね、三年熟成は数がやはり少なくなってくるのである意味限定ものみたいな感じになりますね。置く場所も少ないですので、
養生 粕取り焼酎を使っているんですよね?
杉浦 そうですね、粕取り焼酎入りって言う事で、それが今回仕込んでいるのは粕取り入っているんですけど100%じゃないんです。
粕取り自体が今なかなか入らなくて、日本酒の作り方も粕が出ないようなのが増えていますし、日本酒の需要も減っているんです。とれたとしても絞りに絞っているのでおからみたいにパサパサで、、
なので今は粕取りと米焼酎をブレンドしたもので今回も仕込んであります。
なので粕取り焼酎入りだよとは言えますが100%ではないんです。ただ2年後に向けて粕取り100%は残していきたいと思っています。
三河のみりんとゆうのは焼酎に特徴があって、さきほど言ったスピリッツとかは焼酎甲類、私たちが使っているのは焼酎乙類、麦、芋、米焼酎といった本格焼酎なんです。
そしてその本格焼酎を使ったものが三河のみりんなんです。
麦、芋でも作れるんですが匂いが独特なのでそっちに持ってかれてしまうんでね、、まあ逆に作ってもおもしろいかなとは思いますがね(笑)
養生 海外でもお米のリキュールとして人気がでてきてるが海外も視野に入れているんでしょうか?
杉浦 いれているんですが、今はとりあえず日本でもっとこう言う濃い熟成タイプがあるのを知ってもらわないとと思っています。
みりんは調味料だけだろと思っているかもしれませんが、うちはこの甘味をいかしてみりんスイーツを提案しているんです。
熟成タイプには砂糖もぶどう糖もいれていませんので、うちでは煮切ったみりんをみりんシロップと読んでいるくらいです。それを例えばパンケーキのシロップ代わりに使うなどいいと思いますね。
※三年熟成タイプを煮切って保存していた物
ただカラダに優しい甘味ですが、摂り過ぎは良くないですし、糖尿病の方にはおすすめはできません。
みりんは舐めてもらうとわかりますが、優しい甘味なんですね、砂糖になれていると物足りないと思うかもしれませんが、使っていくうちに深みやうまみが入っているので良さを実感できると思いますね。
最近では色んな本にもセレクトされたりしています。
砂糖不使用、菌美女の「本みりん」レシピ―野菜たっぷり料理&甘さ控えめスイーツ72
発酵×スイーツ
杉浦 みりんスイーツなんかは6年前からうちが言っているんですね。さきがけとは言いたくはないんだけど結局みりんの新たな使い方の提案なんです。
みりんというと、和食、煮物、日本料理、それは当たり前なんですよね。
じゃなくてもっと違う切り口でうちはこの甘味が他のメーカーさんより強いので砂糖のかわりになると言うことでみりんの底上げになればと思ってみりんスイーツと言う言葉を見出したんですね。
スイーツにみりんって知らない人はけっこう驚くんですよね。
4に続く⇒長期熟成天然醸造の手造り本格三河みりん「杉浦味淋」4/4
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養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。