どのようにして自然栽培のイチゴはできたのか?

農産物に多量の農薬と肥料が使われているのが常識となっている中、イチゴの無農薬・無肥料栽培(自然栽培)は”最も難しい”言われてきた。

愛知県豊田市で自然栽培の美味しくて安全なイチゴを安定供給する自然栽培農家・野中慎吾さんにお話を伺ってきました。

前回の記事はこちらから⇒自然栽培(無農薬・無肥料)の美味しくて安全なイチゴ

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無肥料、無農薬で作ったイチゴ

ーーー無肥料、無農薬でやられたのは野中さんが初めてなんですか?

無肥料、無農薬で作ったイチゴはウチが初めてだね。

イチゴなんてできるわけないじゃんって俺も思ってた(笑)これはなんでできないかと思ったかと言うとハウスで旬ってホントは今なんだよね。(4月の終わりくらい)

今からもうちょっとして実がついてとれるのが家庭菜園でやれば旬なんだわ。

イチゴはもともと屋根もハウスもない露地で栽培され、かつての旬は4~6月だった。だが、ビニールハウス栽培の普及と品質改良が「旬」を冬にずらすことを可能にした。

それを12月から取るんだよね、今シーズンなんて11月からとってんだけど。

一体どんくらい旬を外してんのって、そんな中で一回取るだけならまだしもそれを毎月、毎月、花を出してとるわけなんだよね。

そんなには肥料なしでは取れないって思ってたんだよね。

だけどやってみたら無肥料で取れちゃったんだて(笑)

この時から土のイメージが変わって、何をすごい頑張ってやっていたかというと温度と水だけなんです。

家庭菜園で無肥料、無農薬って人はいるかもしれませんが、産業的な形でやっているのはウチが初めてですね。

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だけど俺がやったからすごいってわけではなくて、今までやった人がいなかったんです。

やってみたら誰だってできたかもしれないよってレベルなんだと思います。

やってみたら無肥料、無農薬でめっちゃできるやんって話(笑)

この発見をしていくと何がいいって、この世界は自分が最初に見る世界じゃん。

それは自分が植物と会話しながら、腑に落としていった感じだから、もちろん座学もいれたんだけど、本とかも一応でてるし、研究者達は無肥料でどうなるかってのはサンプルの中にするからあるんだけど、その情報をかき集めた人がいない。

その分野、分野で勝手にやってるわけで全然、絵になってなかったんです。

それをイチゴの中でも研究家よりなのを引っ張っりだしてきたり、土壌の方ももっとマニアックなのを引っ張ってきたりして、もちろん一般的じゃなないやつね。

一般的な農業の本は肥料が前提で書いてあるから参考にできないんだよね。

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そのまえの研究者が論文をまとめたやつだとかをたまたま引っ張り出せたりして、後はその分野の専門家の話を聞く機会が色々あったり、それでそれを全部かき集めた時にきちんと理論ができたんです。

栽培面にちゃんと、精神論じゃなくてちゃんと現実的にできる理論を作らないと、それを自分が持ってないと、誰かが教えてくれるわけではないので。

それを根拠にしていかないと1年の作業を無駄にするわけなんだよね。理論ができたことによって初めてこれにすがれるっていう自信ができるんだよ。

誰かが辿った後の道だったら辿れるんだけど、誰も成功してない道を歩んでいくには何か根拠が欲しい、その根拠が自分の中では理論なんです。

それと現実は必ず合うはずだから、間違ってなければね。

そうやっていくごとに精査していったら理論が非常に形にできてきたな~と思った時に、イチゴもうまくできてきたんです。

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農業生産法人「みどりの里」(愛知県豊田市)

農場生産責任者 野中慎吾
障害者を農業の担い手として重視する「農福連携」にも力を入れている
ブログはこちらから⇒農業生産法人みどりの里ブログ

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