「赤外線の話」省エネは断熱材と反射が重要

シックハウス症候群などの原因となる有害な化学物質を使わない「無添加住宅」を開発した秋田憲司さんの連載コラムです。

皆さん、冬に焚き木をすると暖かいですよね?

たくさんの焚き木をすると、燃えはじめよりも燃えた後の真っ赤な炭の山の状態の方が暑く感じませんか?

たとえばガスコンロの火の横にいても暖かくないでしょう?

炭火の横では暖かいのはなぜでしょう?真冬の屋外でも燃えている火の横では体が暖まります。

屋外でガスコンロをいくら燃やしても体は熱くならないでしょう?

冬の外気温が0度の日でも、たくさんの炭が燃えれば体は熱くなります。

しかしその炭と人間との間は気温0度のままなのです。なのに人の身体は熱く感じるのです。それが赤外線によるものなのです。

赤外線

赤外線とは目に見えない光のことです。お日さまが当たると暖かくなりますよね。

しかし、太陽の熱が地球に伝わっているわけではありません。宇宙はマイナス270度です。

光が地球に当たって熱に変えているのです。物質が暖まると冷たい方に赤外線を発するのです。

ですから温められた地球からは、夜になると宇宙に向かって赤外線が出ているのです。

したがって、地球は夜になると冷えるのです。くもりになると赤外線が乱反射を起こし、地球にちょっとだけ戻ってるので、くもると夜は冷えないのです。

晴れると宇宙に赤外線がどんどん出ていくので、夜が良く冷えるのです。

これを放射冷却現象といいます。赤外線は光と言う事がわかれば光を反射させれば熱を生じにくいということになります。

雲は水分でできているため、光を反射するのでくもりの日の夜は冷えにくいのです。ということは、太陽の光が反射すれば断熱になるのです。

自動車のハンドルが熱くならないシートもシルバーでしょう?宇宙服もシルバーでしょう?魔法瓶の中身は鏡でしょう?反射による断熱というものを住宅はほぼ無視しています。

物質の反射率を調べてみると、鏡が85%です。なので赤外線を85%パーセントカットできるということなのです。

ですから魔法瓶の中は鏡でできているのです。そして、なんと我社の漆喰の反射率は85%なのです!

夏になるとサイディングの家と我社の漆喰の表面の温度差は20度をはるかに超えています。

断熱材どころの騒ぎではないくらいの温度差があります。夏の外壁の表面は、熱くなれば断熱材の中をゆっくりと熱さが浸透していきます。

相当な熱を断熱するのですから、熱を浸透した断熱材は夜になると内外に向けて赤外線が出ます。すると夜になると室内の温度以上に赤外線によって熱く感じます。

ですから、夜に冷房を切るとすぐに室内温度は上昇しないのに、体感温度は一気に熱くなるのです。

外壁の反射が少ない高気密・高断熱の家は、夏の夜は寝苦しくなるので冷房をつけっぱなしにせざるをえません。これで省エネ住宅を言えるのでしょうか?

省エネは断熱材と反射が重要です。

我社の家は夏が涼しいと評判です実際に外壁の温度を手で触ってみてください。ぜひ無添加住宅の展示場でご体感ください。

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秋田憲司

無添加住宅開発者「秋田憲司」

1959年、兵庫県西宮市生まれ。摂南大学工学部建築学科卒業。

ハウスメーカー、不動産会社の営業職を経て、実家の工務店を引き継ぐ。88年秋田ハウジング株式会社設立。

学生のころから探求してきた自然科学の知識を生かして、2000年シックハウス症候群などの原因となる有害な化学物質を使わない「無添加住宅」を開発。

01年株式会社無添加住宅設立。

「自然と共存する家」を基本に、誰もが健康に暮らせる住まいづくりを実践している。

無添加住宅のホームページはこちらから⇒無添加住宅

著作に「無添加住宅!―化学物質を使わない、世界でいちばん自然に近い家」「未来の家作りは、江戸時代に学ぶ。 「無添加住宅」の科学」など。

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