生活の軸として取り入れたい養生法【西式健康法】

「健康道場 日々花家(ひびはなか)」主宰の松尾万葉香さんによる連載コラムです。

今回は、私が生活の軸として取り入れている養生法、「西式健康法」についてご紹介したいと思います。

西式健康法とは

「西式健康法」というと、今ではマニアックすぎて、「東式もあるの?」と聞かれたりしますがそうではありません(笑)。

西勝造という方が1927年に発表された医学体系です。

西式健康法西会本部 より

自然から離れてしまった私たち現代人が、文明的な生活を送りながらも自然体で健康であるための生活の仕方や、病気になってしまった場合の療法が示されています。

稀代の天才といわれ、日本初の地下鉄である銀座線の設計を任された土木技師 西勝造は、その物理学的見地をもとに、西洋医学や漢方はもとより、古今東西の様々な医学や栄養学など362種の健康法を研究・実践した結果、一般の医学的見解とは異なる独自の健康法を生み出しました。

それだけ膨大な背景を持つので、とても奥深く面白い点が盛りだくさんなのですが、今回はさわりのご紹介として、私が西式健康法を大好きな理由を3つにまとめてみました。

1. 生活全般の指針になる

2. お金も時間も要らない

3. ナチュラル。でも科学的

1. 生活全般の指針になる

西式健康法では、大原則として、身体は、「栄養」、「四肢」、「皮膚」、「精神」の4つの要素が互いに影響し合い、調和することで、健康が保たれる、と考えています。

身体はお利巧なので、この4つがうまく協調して、そのときどきの自分なりに最適な状態をつくってくれています。

それを世間では体質と呼んだりするのかなと思うのですが、では、この体質を変えたい!と思ったときに、どれか1つだけを、例えば、栄養(食事)だけを変えても、他の3つに引っ張られてなかなか変わらない、結局食事も戻ってしまう、というのが現実であり、そんなご経験のある方も多いと思います。

体質改善に効果的なのは、そう、この4つに「同時に」アプローチしていくことです。

・栄養:

とにかく何をおいても少食が良く、特に、空腹の時間をしっかり持つことと、宿便をためないことが大切です。

腸内細菌を育て、免疫機能や栄養状態を最適にします。

・四肢:

全身の歪み、凝り、炎症を取り除き、すみずみまでくまなく新鮮な血液が流れる状態をつくります。

そうして神経の働きを正常化します。

・皮膚:

最近、皮膚は第三の脳、と言われることもありますが、その機能は免疫、老廃物の排出、血液循環など重要な役割を持ちます。

皮膚を鍛え、その能力を高めていきます。

・精神:

健康は、結局は「人の心に帰着する」と云います。

「小事を気にせず、大事を誤らない、度量を兼ね備えた精神」を養うために、西式では、自律神経を適切に働かせることを重視します。

西式健康法では、日々の生活を通してこの4つが自然と少しずつ整っていくことで、身体が根本的に良い状態になっていくことを目指します。

だからこそ、日々の生活の様々なシーンをトータルで見直していくための指針として、とても優れた養生法だと思っています。

2. お金も時間も要らない

では、具体的にどんなことをするのでしょうか?

西式健康法は、私もまだまだ勉強も実践も追いつかないほどに、さまざまな手法が盛りだくさんなのですが、まず取り入れたい基本的なものとして、以下の5つが挙げられます。

・「平床硬枕」(へいしょうこうちん) 寝るときは、敷布団を敷かず硬い床に、そして硬く

て丸い枕を使う

・「西式体操」 1日10分~20分程度の体操(金魚運動、毛管運動、合掌合蹠運動、背腹運動)をする

・「少食」 午前中は食べない、食べ物は消化力を超えない範囲の量にし、水をたくさん飲む

・「生菜食」 野菜を生のまますりつぶして摂る(今でいうスムージーですね)

・「温冷浴」 温かいお風呂と冷たいお風呂(orシャワー)に1分ずつ交互に入る

それぞれについて詳しくご説明すると長文になってしまうので控えますが(一部はすでに養生ラボさんの他の記事でも紹介されていますね)、どれも特別なものは必要なく、とても簡単で安全なので、ポイントが分かれば自分で出来ます。

だから、お金はかからないし、時間もたいしてかかりません。

当然環境負荷もなく、誰でもできる、なんて公平!そして、ずぼらな私向きなのでしょう。笑

(だからこそ、なんだか地味で、おしゃれで楽しい雰囲気が全くないのは、皆さんにオススメしていく上ではちょっと難点です。苦笑)

次回へ続く⇒ 西式健康法が根本的に大切にしている考え方【症状即療法】

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松尾 万葉香(まつお まよか)

西式健康法を中心とした、生活法・養生法の指導をしています。

自然と調和した生き方を模索しているなかで、西式甲田療法と出会い感銘をうけ、指導士となりました。

その後、さらに身体についての理解を深めるため、アーユルヴェーダやヨガ、基礎医学などを学び、「健康道場 日々花家」をオープン。

現在は、1児の母として子育てに奮闘しつつ、講座や養生相談などを行っています。

(西会 西式一級司教、TAJ アーユルヴェーダライフアドバイザー)

HP: http://hibihanaka.jp/

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