菌との共生にかかわる大発見それは「漆喰」

シックハウス症候群などの原因となる有害な化学物質を使わない「無添加住宅」を開発した秋田憲司さんの連載コラム第一弾です。

人類が誕生する以前から菌は存在していました。

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その後、人類が誕生し、菌のいる中で我々人類は進化してきました。菌は人類の先輩なのです。

菌と共生することによって、我々も生かされてきました。

実際に、人間の手の平にも一平方センチメートルあたり、1000匹から5000匹もの菌が存在します。

それだけの菌がいるにも関わらず、自分の手をなめておなかをこわしますでしょうか。

菌と共に生活をしてきた歴史が長いのにも関わらず、世間一般では菌は悪者にされてしまい、抗菌ブームになっています。

なぜ良い菌のことをクローズアップせず、悪い菌のことばかり表に出すのでしょうか。

アニメでもそのことを子供にまで洗脳させている「アンパンマン」があります。

登場するキャラクターにバイキンマンはいるのに、正義の味方の菌はいません。身体から全ての菌をなくすと人は、必ず病気になります。

それは味方の菌が我々の体の中で戦ってくれているので、抗生物質などを多用している人は、O—157などに感染しやすいのです。

また、スーパーでは売っている食べ物や醤油、お味噌などの中の全ての菌を殺してしまい、生きた菌をスーパーで買うことはできなくなっています。

本来、人間は発酵食品というもので冬を乗り越えてきました。

温帯地域の人類の進出は、発酵食品と服の発明で北上してきたと思われます。そこで菌との共生にかかわる大発見がありました。

それは「漆喰」です。

漆喰

漆喰の空間で菌が発生し、その空間では食べ物が腐敗しないことに気付いたのです。

これが発酵文化のはじまりです。それによって全世界の温帯地域の家は漆喰の家になりました。

日本でも貧しい土壁の家庭でも味噌・醤油蔵・酒蔵などは漆喰を塗っていました。

このように菌という存在が知られなかった時代にも菌との共生を伝統的に行っていたのは、素晴らしいことだと思います。

その素晴らしい伝統が今やビニールクロスにとってかわり、すぐにカビが生えるので、黒カビから喘息になったり、アレルギーになったり、昔はなかった病気が数多く発生するようになったのです。

ですので是非、接着剤の入っていない漆喰の内装をおすすめします。

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秋田憲司

無添加住宅開発者「秋田憲司」

1959年、兵庫県西宮市生まれ。摂南大学工学部建築学科卒業。

ハウスメーカー、不動産会社の営業職を経て、実家の工務店を引き継ぐ。88年秋田ハウジング株式会社設立。

学生のころから探求してきた自然科学の知識を生かして、2000年シックハウス症候群などの原因となる有害な化学物質を使わない「無添加住宅」を開発。

01年株式会社無添加住宅設立。

「自然と共存する家」を基本に、誰もが健康に暮らせる住まいづくりを実践している。

無添加住宅のホームページはこちらから⇒無添加住宅

著作に「無添加住宅!―化学物質を使わない、世界でいちばん自然に近い家」「未来の家作りは、江戸時代に学ぶ。 「無添加住宅」の科学」など。

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