前回に引き続き健康で美味しい卵の生産者の皆川さんにお話を伺っています。
鶏の育て方にも問題があるのでサルモネラ菌などの事もあり日本は消毒しているらしいです。(日本は生で食べる習慣があるため)
ーーー日本だと卵に塩素(消毒)をかけるんですよね?
これはですね、スーパーさんサイドの問題がありまして、殺菌、消毒で塩素をかけなくても殺菌灯といって少し紫のライトを当てると殺菌ができたりするものもあるんです。
そうゆう場合もありますし、塩素でもすごく濃い塩素を使ったり、薄い塩素を使ったりしてやるんですけど、多分知っていると思うんですが卵には細かい気泡なんかがあるのでね。
ーーーそこから入ったりはするんですか?
できるだけ水洗いもしない方がいいんですけどね、最近は少なくはなっていますが、以前はやっぱりホコリとか糞がついていたりで洗浄するのに一回水で通してブラシでガーッと洗ったりしていたんですね。
完全に水の中を通すとどうしてもその穴から水分も入るし塩素消毒すれば塩素も入っていくんですね。
意外とそれが最近ではドンッと水につけなくて蒸気みたいな感じで霧みたいにかけておいてブラシで洗浄すると、ちょっとはその良くなるらしいんですが。
スーパーさんが殺菌、消毒して綺麗なものを一級品とみなしますよってなってるんです。
大手さんはそうゆうのをやった卵が当然ですよって売り文句で並べられているんです。本来ならば何もやらない方が一番いいんです。
ただ買ったときにパックの中にホコリがついとったりすることはないとは思うんですけど、買った人はこれはなんだとなりますよね。
茶色い卵は特にそうなんですが、綺麗な茶色だとこれが一番だと思うじゃないですか?
でもあの茶色ってのはごく一部の時だけであってだんだんと薄くなっていったり、どうしても色が変わっていくんですね。
そうすると色が悪いからこの卵は悪いんではないかという評価になってしまうんです。ただ中身はなんの変化もないですよ。見た目だけなんです。
赤玉と白玉の違いも中身はなんら変わらないんですけど、日本は嗜好性がたかいので・・
殻の色は鶏の種類の違いなんです。茶色い鶏は基本的に茶色い卵を産むんです。白い鶏は白の卵を産むんですね。
ーーーでは本当は塩素とかはやらない方がいいんですよね?味とかも変わってくるんですか?
すぐは変わらないとは思うんですけど、やっぱり少し置いておくと何らかの変化がでてくるような気はしますね。
染み込んだ分が多少なりともあるとは思うので、例えば塩素の中に朝から晩までつけておいたら次の日には味は変わってしまうかもしれませんが、そんなことはいくらなんでもやっていないと思いますので。
問題にならない程度にはやっているとは思いますので。冷蔵庫で数週間置いておいた卵ってのは何らかの変化があるかもしれませんけど。
良くはないんだけどやむおえない事情があって、ほとんどのパックに入っている卵はやっているでしょうね。
そんなこといったら我々が飲んでいる水道水でも消毒はされていますからね。
鶏というのは卵を産むところと糞をするところは同じところなんですよね。だからすごく体調が悪くて、下痢気味の鶏が卵を産む時に汚れてしまう状態の卵があるんです。
そうゆう状態の卵を商品で使いたいとなると、ものすごく消毒しないと無理ですよね。
だからそうゆう養鶏場があったとして、その卵を扱っているところは塩素も強くしてやってる卵と、すごく綺麗な状態でほとんど手をかけなくてもいいような卵を出せば殺菌灯くらいで本当に軽くゼロとはいいませんが極力ゼロに近くなると思います。
その違いはすごく大きいと思います。
ーーー例えば卵に菌がついていたりすると、何かあったりするんですか?サルモネラ菌だとか
例えばですね、菌というのはどこでもあるんですね、これの×何乗になると発症したり、我われでも何菌かわかりませんが食べたとしても調子が悪ければ発症はしないですよね。
鶏も調子がよければ、何らかの菌が体に入ったとしてもそれが卵に入っちゃうとかそんなような事はないと思います。
やっぱりここに戻るんですが、鶏の健康状態なんですね。
買われる人でサルモネラ菌がどうだとか、卵も肉も言われたりするんですが僕らはそんな事考えて作った事はないですからサルモネラ菌とかはある程度いるんです。
それが鶏に悪さするかというと・・考えたことがないくらい悪さをしたことはないんです。うちはですけど。
抗生物質
ーーー卵の中に抗生物質が残ってたりもするんですか?
今は厳しい時代なので、本当は入ってたりしたらだめなんですけど・・
だけど調べてもでないですよ、でたらやっぱりまずいですからね。だけどでない範囲でギリギリのところのせめぎ合いで使っていると思います。
基準値の法律もありますからね。
例えばですね120日くらいから卵を産むんですがその前とゆうのはどんなに鶏に抗生物質を与えたとしても卵を産まないので消費者の方にはいかないですよね。
120日前の数週間前までは抗生物質を与えたとしても残留抗生物質がその数週間の間に消えるとすれば、どんだけ薬や抗生物質を与えたとしても消費者はわかりませんよね。
その間に薬でいろんなものを抑えちゃおうとやってみえるところもあります。
卵を産んでるときにやっちゃうと次の日の卵にでてしまうかもしれないですけどね。
ーーーそれは少しもでないんですか?
残留期間とゆうものがありまして、この薬品は2週間たてば消えますよとゆうのがあるみたいです。
例えばこれを一回投与すると一生それが卵に入っちゃうというのは絶対使いませんよね。
そうじゃないものをわからない時にいっぱい与えて、薬漬けみたいにしといてそのあとの卵をだすとか・・・
それぐらいしないと、全体が病気にかかってしまうんだと思います。環境が悪いので。
ーーー残留値ってのは誰かが調べるんですか?
全部が全部調べるわけにはいかないんですけど何かがあったときにそれがでてしまうとそれは問題ですね。
でも何かがないと調べないですよね。何千件ある養鶏場を一個一個は調べれないですからね。
なんかの具合であるんですよね、最近はちょっとないんですけど、スーパーにいったやつを買われて何かが発覚した事がありました。
ーーーそれは抗生物質が原因なんですか?
残留抗菌性剤でしたね、たしか。
ーーー消費者には何か体にあったんですか?
体にでてるとしたら本当に大変な事なんで、そこまではなかったとは思います。
昔ですね、ある病気がでてものすごく抗菌性剤を与えたら鶏さんの体の中にはいい菌も悪い菌もあるんですが・・
それをすべて綺麗にしてしまったんですね。
その時に次に入ってくるのが必ず悪いのが悪さをするんです。要は免疫が下がった状態なんですね。
そこにちょっとしたものが入ってきても全滅してしまうくらい菌が蔓延っちゃったりするんです。
ーーー逆に健康の鶏だと鳥インフルエンザもかからないんですかね?
かかってるか、かかってないかで言ったらかかってるかもしれませんが、発症をするかどうかなんですね、免疫力が強ければ発症しずらくなると思います。
薬をやるのがいいんではなくて薬をやらなくていい状態がベストなんです。
その状態が全部の鶏さんだったら、考えなくてもいいからね、抗生剤の事は。
そんな事は考えたことがないですから。元から使ってないですから。それで何かすごい病気がでたかというと僕の記憶ではほぼないです。
うちでもワクチンは使います。最低限のところはクリアしてあげないといけませんので。
そのワクチンでも注射を打つと体がものすごく大変そうになってしまうワクチンもありますし、そうでもないワクチン、目薬みたいなのもあります。
僕は打ったことはないんですが、大腸菌とかサルモネラ菌が卵からでないようにワクチンを先に打つと鶏が座り込んじゃって、ご飯が食べれなくなって静かになるみたいなんです。
それくらい体にものすごいリアクションがあるんです。
それくらい強いものをいれないと、卵にでてしまうような環境だって事ですね。
目にやるワクチンはまだ鶏には優しいんですね。うちは後者です。
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皆川さん家の美味しい卵は愛知県のスーパー「サンヨネ」で売っています。現在は販売していません。
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養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。