難病である脊髄小脳変性症を発病するが、西式甲田療法を実践して克服され、1日に青汁1杯(+少量のサプリ)で元気に過ごし森鍼灸院院長、断食道場「あわあわ」をやられている森 美智代さんにお話を伺ってきました。
このような食生活に、「しよう」とか「したい」とか思ってそうなったわけではありません。
必要に迫られて断食をしたり、少食にしたりしているうちに、気がつくとどういうわけかこうなっていたのです。
脊髄小脳変性症とは運動機能を司る小脳や脊髄が萎縮して、しだいに働きを失っていく病気で、国の認定する難病(特定疾患)の一つです。
「しだいに進行して寝たきりになるだろう。進行を食い止める治療法はない」神経内科の医師は、そう私に告げました。
本で調べると若い時期に発病すると、余命5~10年と書いてありました。
ーーー21歳で発病して、それから甲田先生のところに入院されて、今のように生活ができるようになるのに何年くらいかかっているんですか?
5年くらいですかね、退院して2年後くらいには走っていたりしていまいた。初診から3年くらいはヨタヨタはしていました。
最初は歩けない状態で、すぐ転んでしまっていましたね。
5年くらいして甲田先生もランニングをして帰ったらビックリされてました、青汁、少食なのによく走れる気になったなと言われました。
ーーー脊髄小脳変性症の人で森さんみたいに断食や少食で治られた方はいるんでしょうか?
あまりいないんですけど、ふらつきが段々マシになって、出来ないことが出来るようになるくらいな感じのことはあります。
ずっと生菜食をしていたら、病気の進行が進まないというのはありますね。私が発病したのは30年前なので、今よりも何もなくて薬もなかったので飲んでいません。
脳細胞を増やすとか元通りにする治療があれば脳卒中の後遺症とか脊髄損傷の方の麻痺などなくなりますね。
中枢神経細胞が進行してどんどん小さくなる病気なので、進行を止めるのも難しいと思いますし。新しく再生するのはなおさら難しいと思います。
ーーー断食、少食では再生しているのですかね。
よくわかりませんが、シナプスの枝が伸びて埋め合わせをしているのではないかと思います。
中枢神経細胞の核から枝がわかれている手のようなものが伸びて失われた中枢神経細胞の役割をおぎなっているということを確か京都大学の研究で明らかになったと聞いたことがあります。
中枢神経の細胞の数が減ったものは再生しないけれど、脳卒中の後遺症でできないはずのことが出来ている人がどうしてなのか。
欠損した部分の細胞が再生してなくても隣同士のシナプスが結合して、補っているという研究を以前に聞いたことがあります。
脊髄小脳変性症、森さんの私生活とは・・・
ーーー世界的にも治ったのは珍しいのですか?
そうですね、医学書を見ても治った例はないようです。脊髄小脳変性症はだいたい30万人の都市だったら30人くらいいる割合です。
ーーー発病の年齢もバラバラ何ですよね?
バラバラですね、年をとってから発病する人もいれば、若くて発病する人もいます。
ーーー脊髄小脳変性症でも若干違うのですか?
すごく早く進む人、ゆっくり進む人とか小脳脊髄延髄オリーブ核みたいなのが全部少なくなるとか、大脳も中脳も少なくなる人もいるようです。
どこが小さくなるとか、順番や早さも全然違う。だから一緒の病気にしていいのかという感じです。
私の場合は小脳ですね。
ーーー森さんは疲れでしんどくなるとかはあるんですか?空腹感はないんですか?
あまり疲れないですね。空腹感はあまりないけど少しあります。お腹いっぱいではないですけど、気にならないです。
ーーー基本的に青汁は朝飲むんですか?
その時によります。週一回は断食します。
ーーー普段の水分量はだいたいどのくらいなんでしょうか?
だいたい柿の葉茶と水で5~6杯くらい飲みます。普通のコップなので1Lくらいでしょうか。
うちの受付の人もご飯を食べる時間がなくて、気づいたら午後の2~3時に食べていますが、私なんか受付の人より立ちっぱなしで動きっぱなしだから忙しすぎて柿茶飲む時間もありません。(笑)
ーーー睡眠時間は3~4時間と書いてありましたが今でもそんな感じですか?
そうですね、寝ようと思っても寝られないですね。それに忙しいので昼寝する時間もないです(笑)
ーーー森さんの排便、排尿の量はどのくらいなんですか?
そんなに多くはないと思いますが、スイマグという緩い下剤を飲んでいますので便通はあります。水っぽい便です。
排尿は水分を多くとれば多くなるし、飲まなかったら少なくなります。
ーーー初めに甲田先生が治るよと言ってくれたから、治るのだというマインドも強かったのでしょうか?
先生の人柄が素敵だったので、最後は先生のところでお世話になろうという気持ちもありましたが、普通のお医者さんは心を打たれるようなことがなかったので、
やっぱり甲田先生の方が人間味がある感じがしました、東洋でも西洋でも難しい病気なので、それで病気と付き合うなら甲田先生のそばでしょっちゅうお話するのは楽しいに違いないと感じていました。
甲田先生のところでも私の病気が治った症例がなかったので、甲田先生がなんの症例もなく、先例もなく言っていただけだったのですが、(笑)
ただ症例がなかったんだけど甲田先生のところでは色んな難病が治ってますし、先生も治るっておっしゃってくださったのでやってみようと思いました。
【関連記事】
森美智代
鍼灸師。大阪府八尾市にある森鍼灸院院長。
短大卒業後、養護教諭として勤務中に難病である脊髄小脳変性症を発病するが、西式甲田療法を5年間実践して克服。
その後、鍼灸師の免許を取得し、森鍼灸院を開業。
1日に150ccの青汁と少量のサプリメントをとるだけの生活を20年近く続けている。
森鍼灸院のサイトはこちらから⇒ 森鍼灸院
2015年、三重県名張市に「断食道場あわあわ」を開業(所在地:三重県名張市瀬古口231)。
主な著書に「断食の教科書 (veggy Books)」「「食べること、やめました」―1日青汁1杯だけで元気に13年」「「おうち断食」で病気は治る (週1回で奇跡が起こる)」などがある。
養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。