ウガンダの無農薬・無肥料【自然栽培】のコーヒー豆を売っているクリスタルさんにお話を伺ってきました。
ーーーいつから無肥料・無農薬のコーヒーをやられているんですか?
1997年に私の父である勝原正が経営する喫茶店に無肥料・無農薬に興味のあるお客様方がご来店され、そのお客様方より「無肥料・無農薬で育てられたコーヒー豆はないですか?」とご質問を頂いたのが始まりです。
その当時は、当店以外の喫茶店や会社で使用されている南米やアフリカなどで肥料や農薬を散布して栽培されている一般的なコーヒー豆を使用していたので、私の父も【無肥料・無農薬とはなんだ?】って感じでした。
それから、そのお客様方のお話を聞いたり、本で調べたり、肥料や農薬について詳しい方々にお話を聞いたりしてみると【やはり、肥料や農薬は環境や人体に負担のかかるものであるんだな。】と最初は漠然とでしたが、
無肥料・無農薬に興味のあるお客様方と共に無肥料・無農薬で自然栽培されているコーヒー豆を探すことになりました。
ーーーなぜウガンダだったのですか?
お客様方が手分けをして世界のコーヒー生産地の情報を収集してくださっている中で、自然豊かな【ウガンダ共和国】なら無農薬、無肥料のコーヒー豆があるのではないか?との情報が入りました。
まだ、確信は持てませんでしたが、その情報を頼りに本当にそのようなコーヒー豆があるのかどうかを自分達の目で見よう!とみんなでウガンダ共和国に向かいました。
そして見つけたのがこの自然栽培コーヒーだったのです。
コーヒー豆の農薬
ーーー普通のコーヒーなどはどのくらい農薬が使われているものなんですか?
具体的な散布量についてはわからないですが、ただ散布していないはずはないのですね。
コーヒー栽培に使用する薬品散布量でよく比較されるのは、農産物で最も多くの薬品を散布する【綿】や【タバコ】の次に薬品を使用して栽培される農産物がコーヒー豆だと言われています。
基本的にこの業界は肥料を撒けば、虫が来るので農薬は必要ですから。
ーーー結構、残留したりするんですか?
そうですね、残留はすると思います。
実際に、5年ほど前にエチオピア産のコーヒー豆が残留農薬の問題で国内への入荷が禁止になりました。
ーーーコーヒーの木は寿命はどのくらいなのですか?
コーヒーの実は、だいたい20年~30年くらいで実がつかなくなると言われており、その後、新しい苗に植え替えるのが通例です。
今年の3月にウガンダの契約農園のコーヒー畑を訪れた際に、改めて驚かされたのですが薬品に依存せず自然栽培されたウガンダコーヒーは、100年以上経っている木でも丸々と太った立派な実をつけていました。
私が、え!?と驚くと。
それは真に自然の力であり、大自然の摂理に逆らわず、元来そこにある大地の恵み(日・土・水)の恩恵のみを受けて植物に負担を掛けずに自然栽培されたからこそなしえることが出来るものだと生産者の一人が話してくださいました。
やはり、農産物に薬品を散布して“無理やり”に生産量を高めてもその場限りの恩恵しか受けることが出来ず、薬品によって“負担”をかけてしまうことで、植物は疲れ果て、環境を破壊し、
土が痩せ細り(微生物や菌類などが死滅)、その後に植物が栽培できない何もできない土地となってしまうということが実際に現場を見てそして、生産者の皆様とお話をすることでよくわかりました。
契約農園の畑は、今でもきれいに整地された畑ではなく、バナナやパッションフルーツ、バニラなど多くの植物とコーヒー豆が共生をしております。
それには理由があって、コーヒーの木がだいたい1mくらいで、バナナの木が2m~3mくらいなんですが、それがシェイドツリーと言って日陰を作ってくれたりして、いいバランスを保っているんです。
その農産物を育てる自然環境が整っていれば、基本的に人の手はいらないんです。
生産者は、その土地が汚染されないように見守り、その自然を大切にすることが一番の仕事だと言います。
植物同士はもちろんのこと、植物と人間が共存共栄してるところがウガンダコーヒーの面白みでもあるんです。
【フェアトレードについて】
指定契約農園からコーヒー豆を適正価格(世界相場価格)で購入し、 国内で販売した売り上げの一部をウガンダ北部グル地区にある 元子ども兵の社会復帰施設に寄付させて頂いております。
また、本年度よりウガンダの首都カンパラ郊外にある貧困層が通う 小学校にノートや鉛筆、建物補修費などを寄付させて得いただいております。
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株式会社クリスタル 代表取締役社長 木下正義
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養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。