ウガンダの無農薬・無肥料【自然栽培】のコーヒー豆を売っているクリスタルさんにお話を伺っています。
前回の記事はこちらから⇒ウガンダの無農薬・無肥料【自然栽培】のコーヒー豆
ーーー輸入の際に検疫で消毒されたりしないようにやられているんですよね?
そうです、無燻蒸処理ということで海運会社さんに依頼をしてやっています。申請するのはすごい書類がいるんですが、僕らは20年前からやっています。
ーーー検疫で消毒するのは結構色んな種類があるんですか?
一般的に知られている燻蒸剤は、家庭で使用される殺虫剤(アースレッドやバルサンなど)が知られていますが、
その他にホスフィン、ジクロロプロペン、クロロピクリン、イソシアン酸メチル、シアン化水素、フッ化スルフリル、ホルムアルデヒド、ヨードホルム、リン化アルミニウムなどもあります。
ただ、コーヒー豆や輸入農作物に散布される燻蒸剤にどのような薬品が使用されているかは、僕達にもそういう情報は入ってこなくて、わからないんです。
関係各所との関係もあるのでそこまで突っ込めないところはありますね。
ヘソ曲げられてもあれなので・・・
撒かないでくれと言って、「わかりました、撒きません」が答えだと思っています。
また、輸入されたウガンダコーヒーの生豆は国内の植物検査機関に依頼をして、250項目の残留農薬検査を実地しています。
これは結構お金がかかるので痛いのですが(笑)
これもお客様に安全なコーヒー豆をお届けする大切な業務だと考え、輸入毎に必ず実地させて頂いております。
20年間、一項目も残留農薬が検出されたことはありません。
最低限、検査するならこの250種類項目を検査しておけばまず残留農薬と言われるものはないだろうということなんです。
だから費用も高いんです・・・
後、これと一緒にアフラトキシン(カビ毒)も検査しています。
「アフラトキシン (aflatoxin , AFT) とは、カビ毒(マイコトキシン)の一種」
最近ではこういうものも検査してくれと言われる時代なんです。
僕らのコーヒー豆は、すべて契約農園で栽培されておりますので、残留農薬の心配は無いのですが、もし残留農薬が検出されたら僕たちは捨てる覚悟でいます。
無農薬のコーヒー豆
ーーーこれだけやっているところはあまりないですよね?
最近は、残留農薬や化学肥料、放射線などについての問題が取りざたされているので、みなさんも結構しっかりやられていると思います。
ですが、20年前からこれだけやっている会社さんはあまり聞いたことがございません。
ーーー無農薬のコーヒー豆はあまりないんですか?
最近は無農薬のコーヒー豆も増えてきています。
正直、今では無農薬の枠組みはそんなにめずらしくはないと思いますが、問題は化学肥料や肥料、その他の薬品を使っているかと言うことだと思います。
無農薬ではあるけど化学肥料は使っているというのがほとんどですね。
私たちのこの業界では、世界的に見ても無農薬、無肥料というのは珍しいとは思います。
僕らは実は国内で6000坪以上の畑をやっているんです、もちろん無農薬、無肥料です。
僕たちはコーヒー屋さんなので本当はコーヒー豆の栽培をしたいのですが、日本の気候では難しいので、それに近い農産物を自分たちの畑で栽培しよう!とチャレンジしています。
普段、私たちが飲んでいるコーヒーは100%海外で栽培されています。
海外の生産者が一生懸命に育てたコーヒー豆を僕たちコーヒー屋さんが購入して、それを加工して皆様へお届けしています。
自然栽培とは、農薬や肥料を使用せず、自然の恵だけで育てられた農作物のことを言います。
でも、それって皆さん知っていますよね?
人に聞いたり、本やインターネットなどのツールで調べた情報も大切ですが、自然栽培コーヒーをご紹介する立場である僕たちプロが知識だけで良いのか?
ウガンダコーヒーと出会い今年で20年目となりますが、10年ほど前よりそのような考えが芽生え始めました。
そして、ようやく念願がかない昨年の8月1日より自社農園でジャーマンカモミールと自然薯、お茶などを栽培することになりました。
自社農園で育てた作物は、来年からインターネットで皆様にもご紹介していく予定です!
自ら大地に立ち、草刈りをし、土に触れ、苗を植え、収穫をする。
実践をすることで、僕たちが皆様に伝えたいと心から想い願っている「未来へ繋ぐ食」「生活に繋ぐ食」そしてなによりも「命を繋ぐ食」を皆様にお届けられるのだと信じております。
今、農業専門のサイトを制作していますので、完成しましたら是非ともそちらをご覧ください。
【楽しく、美味しく、健康に】
自然栽培は家族や地域だけでなく世界も変えていく力を持っており、この農業が広く普遍的になれば、もっとも効率的(自然な)な社会がつくられると私たちは考えています。
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株式会社クリスタル 代表取締役社長 木下正義
購入できるサイトはこちらから⇒ CRYSTAL COFFEE
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養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。