産後ケアに中医学理論を取り入れることのすすめ

看護師や療法家を含む医院・施設専属のクリニカルアロマケアチーム タッチケアサービスさんによる連載コラムです。

出産は、どんな出産方法であっても、ママにとって、心身共にとても負担がかかる大きなお仕事。

新しい生命を喜び溢れる気持ちで迎えると同時にママにとっては、自分の【いのち】と本気で駆け引きするような重大なことなのです。

中医学(中国伝統医学)

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中医学(中国伝統医学)の思想に【天人合一】があり、宇宙・自然と人は常に連動し、助け合いながら、生きていると考えています。

よく台風や満月の日は、出産が多い?と言われることがあるのは、天人合一が関係しているそのものだからと感じています。

昔の人は、科学的に証明されていなくてもおのずとそれを五感で感じとり、無意識にどうすればいいのかを身体で知っていました。

今の時代、その本来の五感をフルに出せない環境にいます。そうでなければ、生きていけない環境だからです。

しかし、神秘的な生命と向き合わなければならない産後の場面では、携わる人にとって、五感が普段以上に必要とされます。

それだけ、新しい生命を迎えるということは重大なこと。西洋医学はミクロ世界に対して、中医学はマクロ世界で、人そのものを観ていきます。

中医学では、産後ケアといえども、その時に出ている産後の症状だけをフォーカスして捉えるのではなく、その人とその人を取り囲む環境すべてまるごとを観ていきます。

そして、その症状までの過程も大切に考えていきます。

また一つ一つの場面だけを切りぬいて捉えていくのではなく、トータルに見つめていけることが中医学理論の魅力です。

そして、何故、産後の養生がいかに大切なのでしょうか?

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中医学視点から、女性の月経は、日常にある小イベントと例えるのであれば、出産は一生に数回の大イベントのイメージ。

中医学で観る身体の基本物質の一つである気血精が、出産によって、かなり消耗しきっていると捉えます。(どんな出産方法であっても。)

そして、出産後は体力を回復する間もなく、育児開始と同時に、睡眠不足・母乳によって、さらに気血消耗し、身体に負担がかかります。

そのため、この時期にしっかりとケアをし、養生していかないと、のちに迎える更年期にも響いていくのです。

だからこそ、産後の養生をとても大切に考えていきます。

出産を通じて、いかに、人の【いのち】の深さを観て感じ、いのちに触れていくことが、いかに覚悟が必要なことか。

そして、どんなに素晴らしいものか。ということも自然と感じられることに繋がっていくことでしょう。

文:タッチケアサービス講座・中医学担当 山口恵美

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タッチケアサービス

看護師や療法家を含む医院・施設専属のクリニカルアロマケアチーム。出産直後の患者、延べ15.000件以上の症例等を保有。

西洋医学・東洋医学両視点からのケアを深めるための講座を開催。現場に則した内容の講義講座や勉強会を行う。

クリニカルセラピストを目指す方、セラピストとして学びを深めたい方、また各療法家、医療従事者すべての方が対象で理論だけにとどまらず実践的かつ専門的に学んでいる。

また、様々なかたちで生活に取り入れやすいホリスティックライフ実践のための提案・ケアを一般対象にも行っている。

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