愛知県豊田市を中心に6店舗あるスーパーやまのぶの会長にお話を伺ってきました。
この前に取材した自然栽培家の野中信吾さんがやっている農業生産法人「みどりの里」や、契約農家で栽培した有機野菜を、自社ブランド「ごんべいの里」として販売しています。
やまのぶ農場の、農業生産法人みどりの里は、スーパーやまのぶ 山中勲会長の
「安心、安全で美味しい食品をお客様にお届けしたい」という思いから生まれた法人なのです。
ーーーごんべいの里を作ったのはいつごろなんですか?
あれは確か有機のJASマークができる3年前くらいだと思うね。私が食の安心・安全に目覚めたきっかけがありまして、
それは35年前くらい(まだ私が若くてピチピチな頃)に栄養士達との懇談があって食事した時、偶然に私の隣にアメリカの研修帰りのお医者さんと看護師さんが座ったんです。
そこで話があって私は食品関係の仕事をやっていますよって言った時に、お医者さんはそれこそ責任があってあまりしゃべらなくて、でも看護師さんの方がアメリカであった事を喋ってくれたんです。
「今、アメリカで流産や不妊症だとか多くて問題になっているんです。」
普通流産や死産などはあの当時は日本なら逆子くらいしかなかったんです。ところがその看護師さんが「いや~赤ちゃんが羊水の中で溶けちゃうんですよ」って言ったんですね。
私もそんな事は初めて聞いたので、それはなんで?って聞いたんです。
そうしたら、環境と水と添加物って言われたのね。
環境の問題と水の問題(水質の悪化)と食べ物(添加物・農薬・化学肥料)が関係しているのではないか。とのことでした。
我々も商売をやっていて、そのときは安くて見栄えが良いのがよかったんです。そういう時代ですからね。
食の安心・安全
よくよく考えたら、私は食品を扱う立場のものとして「体に悪いもの」を売って商売しているのは本当に良いのかな?と疑問が湧いたんですよ。
その時は情報もなかったし、今でこそ色んなメディアなどで話すようにはなってきているけど、その当時はそんなのはほとんどなかった。
その中で食の安心・安全に目覚めて探し始めたのがきっかけなんです。
そこで何から始まったかと言うと、実際に動き始めたのは25年前くらいで、その10年間は暗中模索で何をやっていいかわからない状態。基礎は固めてはいたんですが。
暗中模索しながら一つ光があったのが、昔に田舎の方にいくとちっちゃい小屋みたいなので無人で売っているのがあるじゃない?
ーーーはい。今でもありますね。
あれからヒントを得たんです。それをね、食べてみたらものすごく自然な感じもして美味しかった。野菜本来の香りや旨みがたっぷりつまっていました。
それが夏だったんだけど、おばあちゃん達は4時くらいには野菜を置いていくんです。だから私は3時くらいに車で出て行って、そこで待ってたんです。
そうするとおばあちゃんが野菜をもって来てね、聞いてみたんです。
「これって美味しいけどどうやって作ってるの?」
その頃はちょうど農薬が増えてきて全盛みたいな時だったんです、量をとる時代に変化してきた時代でもありますね。
で聞いてみると、自分で食べるものは一切余分なものを使っていなくて余ったのを置いているって事だったんです。
みんなに売るものは農薬をかけて、綺麗にしないとその頃は特に売れなかったのでね。今でもその傾向はありますね。
そしてそのおばあちゃんのを買ってきてうちに置いたのがごんべいの里の始まりなんです。
ごんべいの里の野菜についている表示は以下の基準に基づいて表示されています。
表示 | 肥料 | 農薬 |
---|---|---|
自然栽培 | 肥料不使用 | 農薬不使用 |
有機栽培 | 有機質肥料100%使用 | 農薬不使用 |
特別栽培 | 肥料(化学肥料を含む) | 農薬を最小限使用 |
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スーパー やまのぶ
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野見山店:愛知県豊田市野見山町3丁目88
矢作店:愛知県岡崎市橋目町阿知賀1-1
若林店:愛知県豊田市若林東町上外根43-1
上郷店:愛知県豊田市上郷町2-24-10
梅坪店:愛知県豊田市東梅坪町8-2-1
市木店:愛知県豊田市市木町岩本20-1
「ごんべいの里」ブランドをはじめ、体に優しい食材を使用しているレストランも4店舗あります。
養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。