抗生物質を一切使っていない
(子豚のミルクの段階から抗生物質を添加していなく、抗生物質での治療は生後から出荷まで行っていない。)
健康な豚を育てている吉田畜産さんにお話を伺ってきました。
吉田畜産は、60年余、温暖な渥美半島の先っぽで、「安心していただける、おいしい豚肉」をめざして、養豚を営んできました。
その中で辿り着いたのは、“健康な豚がいちばんおいしい”ということです。
だから、病気を防ぐための抗生物質や抗菌剤などの薬を一切与えず、病気になりにくい、健康な豚を育てることに心を傾けています。
そして、栄養バランスの良い飼料を与えること、ストレスのない環境をつくることへのこだわりで、保美豚を育んでいます。
抗生物質を一切使っていない
ーーー抗生物質をやめたきっかけというのは?
昔はほとんど軒先養豚だったんです。家の門のあたりに牛舎があるか、豚舎があるかして、家で食べていたご飯の残りなどを餌であげたりして豚を育てていたんです。
その頃なんて病気らしいものはなかった。なんでかと言ったらストレスなんてかからないので、自然に育てていたんです。
抗生物質はここ7、8年くらいかな?ある方と出会って無菌でできないかと言われたのがきっかけなんです。
でも最初は本当に大変でした。
ーーー最初の1年~2年くらいが大変でしたか?
そうですね。2~3年はやはり大変でしたね。最初はよく怒鳴られたりしましたね、死んじゃったりしたんでね。
なので親からは管理がなってないと怒鳴られ、豚は死んでしまうので本当にしんどかったです。お金の方はどうしても赤字になってしまうので・・・
それでも途中であきらめたらダメだなと思い、試行錯誤しながらやってく中でサンヨネさんなど色んな出会いもあってここまでやってこれましたね。
その出会いがなかったら途中で挫折して普通の養豚に戻ろうってなったと思うんですよね。
やっと光が見えてきたのかな?とも思います。
そして最近では流れも徐々にですがオーガニックなどが増えつつあるので、この前にオーガニックエクスポに行った時も反応がよかったですね。
やはり思いが一緒なので。まずはどんな思いで作ったとか、どのように作っているとか、値段の前に思いでした。
普通のエクスポにいくと、やはり価格からとなってしまうので難しい部分がありましたね。
今は色々試してきたので、分娩舎で比較試験をやってたりと試験ばっかりやっていました。後はコストをみたりして、高い資材もあるし安いのもあるのでそこらへんもみながらでした。
ーーー抗生物質が入っていない養豚はかなり少ないんですか?
どこの段階からってのもあるんですが、ミルクの段階から抗生物質を使っていないところは1%未満ですね。
極力控えていますとかだともう少しあると思います。
ミルクの段階から抗生物質を抜くっていうのは本当に大変で、愛知県だとうちくらいだと思います。
飼料メーカーさんに抗生物質を抜いてくださいと言った時も「吉田さんそれは絶対やめたほうがいいですよ、リスクも高くなるし、それで高く売れるなんて保証もないし」っていわれましたね。
ーーー抗生物質は徐々に減らしていったんですか?
それは一気にやめました。そうじゃないと意味がないので。
病気というのは毎回新しいのがでてきて、それに対して抗生物質も新しいのがでてきてってイタチごっこなんです。
これでは未来永劫一緒だなと、それだったら豚が持っている本来の免疫力を上げてやるのが一番いいなと思いました。
豚の免疫力を強化し、病気に打ち勝つ体作りをしています。卵由来ペプチド(卵白乾燥粉末)を子豚と母豚に添加することにより、ウイルスなどに負けないように豚の免疫力を活性化し、ミネラルやビタミンの補給をします。
吉田畜産 代表取締役社長:吉田 正幸
愛知県田原市保美町南50
TEL 0531-32-1278
FAX 0531-32-3085
サイトはこちらから⇒吉田畜産(保美豚)
購入できるお店はこちらからどうぞ(文字をクリックしてもらえばサイトに飛びます)
・保美豚として ・タイチ㈱ 名古屋綜合市場
・保美豚として ・ままともや(東京都中野区)
養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。