抗生物質を一切使っていない
(子豚のミルクの段階から抗生物質を添加していなく、抗生物質での治療は生後から出荷まで行っていない。)
健康な豚を育てている吉田畜産さんにお話を伺ってきました。
前回の記事はこちらから☟
遺伝子組み換え飼料
ーーー 一般的な養豚は遺伝子組み換えを使っているところが多いんですよね?
ほとんどがそうですね。まず値段も安いですし。
僕らのところも遺伝子組み換えは使っています。本当は全部使わなくしたいんですがそれではやっていけないので。
※保美豚プレミアム、サンヨネの吉田ポークは遺伝子組み換えをしていない大豆やトウモロコシを与えています。
遺伝子組み換えと非遺伝子組み換えで値段も2倍まではいかないですが、量も量なのでかなり変わってきます。
遺伝子組み換えは体に影響があるかは短い期間ではわからないですし、見えないですから。
だからそれを長い目でみてどうかってことだと思います。それこそ100年、200年で見てかないと見えないと思います。
遺伝子組み換えの歴史もそんなに長くないので、解明できてないところもあると思います。
例えば一般的な飼料は何が入ってるかわからないですから。
やっぱり腐敗しやすいのでPh調整剤も入ってますし、酸を混ぜたりとかそういうコントロールを添加剤という形でやっているのでドロドロのスープ状なんです。
ウチは穀物を粉砕したものを使っています。
色々、原料に対して酒粕とか小麦とかEM菌など、麹菌も使っています。それによって脂肪酸組成が変わるんです。
オレイン酸の含量とか、脂肪融点など。本当に色々試しました(笑)今でも前ほどではないですが、試してはいます。
ーーー鶏はウインドレス鶏舎が多いんですが、豚の場合はどうなんでしょうか?
豚の場合は半分くらいですかね、大手のところはウインドレスが多いです。でも太陽の光が入る開放豚舎の方がいいと思います。
ストレスのない開放豚舎で自然の太陽や風の入る環境で育てています。
太陽の光が入ると殺菌作用もありますし、ホルモン分泌も良くなりますのでね。母豚の方は特に太陽の光が大事なので多少はコントロールします。
日照時間も変わってくるのでそこらへんは気をつけてやってます。
特に豚は結果としてすぐでてしまうので、環境が悪いと悪くなってしまいます。
臭わない豚舎
豚は本当に味にもでますし、発育にもでますので自分がやっていることがいいのか悪いのかがすぐ結果としてわかりますので。
養豚舎だと匂いが臭いイメージがすごいあると思うんですが、僕らのところはかなり匂いはないと思います。
それは乳酸菌と酵素を餌に与えているので消化、吸収が良くなるので、未消化の部分が多いと匂ったりするんです。
腸内環境を良くしてあげると、豚も穏やかになるんです。
10年前に僕が来た時はかなり匂いましたが、抗生物質をやらなくなって、乳酸菌と酵素を餌に与えたりしたところで全然違いますね、だいたい5分の1くらいになっていると思います。
前は1km離れたところでも臭うぞって言われたくらいでしたから。
それは豚にとっても良いことですし、匂いの元となるアンモニアとか硫化水素は有害物質ですから、特に豚は嗅覚がすごくいいのでそれでかなりストレスも減っていますね。
ただもっと良くしていきたいのでまだまだ試行錯誤しています。
それに内臓廃棄率も大分減りました。
内臓の状態が悪いと廃棄せざるなるんですが、抗生剤を使うと肝臓などに溜まったりしますし、後は腸内細菌を殺してしまうので、やはり善玉菌が多い方がいいのでね。
そこらへんは人間と本当に似ているんです。
餌に麦類と米を多めに入れることで、不飽和脂肪酸であるオレイン酸が多くなり、コクと旨みのある美味しい豚肉になります。
また、乳酸菌を飼料に添加し、豚が本来持っている免疫力と抵抗力を整腸作用により高め、肉の臭みを軽減します。
品種にこだわり、雌W(大ヨークシャー)雄D(デュロック)で交配した豚で、きめが細かく、風味のある保美豚になります。
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吉田畜産 代表取締役社長:吉田 正幸
愛知県田原市保美町南50
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FAX 0531-32-3085
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・保美豚として ・タイチ㈱ 名古屋綜合市場
養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。