ウガンダの無農薬・無肥料【自然栽培】のコーヒー豆を売っているクリスタルさんにお話を伺っています。
前回の記事はこちらから⇒アラビカ種のティピカは世界のコーヒーの原種【ウガンダ自然栽培】
ーーークリスタルさんでは寒天も自分達でつくられているという事ですが、きっかけはなんだったんでしょうか?
2011年に新たな事業として天然水の会社を設立したのがきっかけです。
コーヒー会社として、コーヒー豆だけにこだわるのではなく、コーヒーと切っても切れない関係であるお水にもこだわって行こう!と始めました。
天然水事業を始めてすぐにウガンダコーヒーを飲んでいただいているお客様より、【国内で製造されている寒天は全て硫酸を使用しているので食べられない。】というお話を聞きました。
そこで、そのお客様と僕たちとで手分けをして寒天の有名な産地である岐阜県や長野県を訪れて生産者に直接、硫酸を使用しない寒天を造ってほしいとお願いをしたのですが、結局そのような寒天を造って頂ける生産者の方と出会うことは出来ませんでした。
気がついたら4年が経っていました。
あきらめようと考えていた時にそのお客様から【最高の天然水もあるし、あなたたち寒天を造ってくれない?】と言われました。
それで寒天も自分たちで作るようになったんです。
国内唯一の寒天
今、日本で作られている寒天は硫酸や水酸化ナトリウムを使っているんです。硫酸などが体に良い、悪いというのはお医者さんではないのでわかりません。
ただ、僕たちは寒天を使った料理が食べたいのに食べられないというお客様がいるのであればそのお客様に料理を作ったり食べたりして楽しんで頂きたいと思うだけなんです。
寒天は実は戦前まで酢で天草を溶かしてその成分を取り出して造られていたんです。
しかし、その後は硫酸で天草を溶かして造られるようになりました。その方が天草が溶けやすくなり、成分の歩留まりが良くなるからです。
つまり、歩留まりが良くなるという事は、たくさんの量が取れて売り上げを上げられるという事に繋がります。
生産者の方にしてみれば、硫酸を使うのは当然ですね。だから、無理と言われれば仕方がないのです。
自分たちで造るなら最高の材料を使って、どなたでも安心して食べられる寒天を造ろう!
材料は、自然栽培米を原料に、蔵付麹金・乳酸菌・酵母・酢酸菌の力をつかって醸造したお酢。
伊豆半島・伊豆七島 の海でとった国産の天草。
日本三大銘水養老山脈の地下水を非加熱、無ろ過で製造した天然軟水。作業はすべて手作業で行っており、天日干しで乾燥しています。
硫酸などの抽出薬剤を使用していない寒天は国内唯一です。
ただ、硫酸で作ればたくさん取れるんですが、お酢だと半分以下3分の1くらいしか取れないんです。
ーーーそしたら値段も高くなりますよね?
そうですね。かなり高くなってしまいます。
量が取れないことはもちろんですが、最高の材料を使用して、すべて手作りで造っていますので、どうしても高くなってしまいます。
ーーー農業もやられてかなり忙しいですよね?
そうですね、まったく休みがないです。
農業をやりたいと言ったのは僕ですし、寒天をつくりたいと言ったのも僕ですので、僕自身が休みなく働くのは当然なのですが、
すべてを一人で出来るわけではないのでスタッフやその家族、自分の家族にまで大きな負担をかけてしまっているのが情けなく思っています。
スタッフや家族には感謝してもしきれません…。
僕たちがお届けするコーヒーは自然栽培でも、私がスタッフや家族にしていることは、自然栽培とは程遠いことかもしれないですね(笑)
近い将来、スタッフや家族に恩返しが出来るように先頭を走って努力していきます!
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株式会社クリスタル 代表取締役社長 木下正義
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養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。