学習面だけでなく、食事や生活面からも提案、自然派学習塾講師の本土佳代さんによる連載コラムです。
ゆずチンキを使って、自家製ローション、保湿クリーム作り
前回のコラムでは、我が家のゆず茶の作り方についてでしたが、この際に大量に出る「ゆずの種」。
これも捨てずに日本酒や焼酎、ホワイトリカーに漬け込みましょう。
チンキ(ティンクチャー)を作ってゆずエキスを抽出します。
チンキとは、生薬やハーブをアルコールにつけこむことで有効成分がひきだされている液状の製剤のことです。
お湯や水では抽出できない脂溶性の成分もアルコールには溶け出すため、生薬やハーブの力を一度に効率よく取り入れることができます。
化粧水や虫除けスプレー、お風呂に数滴など幅広く使えて、気軽に植物の効能を取り入れることができます。
我が家には、これがいっぱい、瓶だらけ(笑)
びわの葉チンキ、びわの種チンキ、アロエチンキ、みかんの皮チンキ、どくだみチンキ、などなど。
そして、ゆずの種もこの時期決まってチンキにして保存します。
ゆずチンキの効能
ゆずといえば、高知の馬路村が有名ですが、高知大学と馬路村農業協同組合(高知県馬路村)でゆずの種子オイルに肌の美白効果があるとする共同研究を発表したこともあるそうです。
ゆずの種子オイルをヒトの肌に塗布したところ、髪や肌を黒くするメラニンの生成を抑制する効果があったとのこと。
家庭でゆずの種オイルを抽出するのは難しいですが、ゆずのまわりについている保湿成分ペクチンはチンキで十分に抽出することができます。
ゆずには、
・ビタミンC・・・・コラーゲン精製促進
・カリウム・・・・・余分なナトリウムを排出
・クエン酸・・・・・疲労回復
・リモネン・・・・・肌の新陳代謝と血行促進
・ヘスペリジン・・・・抗酸化作用
といった、成分・効能があります。
よく言う肌老化の原因は、
①紫外線によるダメージ
②酸化によるダメージ
③糖化によるダメーージ
④肌の乾燥によるダメージ
などがあげられます。
これらから見ても、酸化によるダメージ、糖化によるダメージ、乾燥によるダメージにゆずがおすすめなのが納得ですね。
ゆずの種チンキによって
①肌のターンオーバーの促進
肌の表皮において表皮細胞とコラーゲンを作り出し、弾力のある肌を保つ。
②繊維芽細胞を増やす
コラーゲンやヒアルロン酸を作り出す繊維芽細胞を増やす働きがある。
③美肌効果
メラニン色素の生成を抑え、色白の肌を作る。
といった効果が期待できますよ♪
では、ゆずチンキの作り方
(準備するもの)
・柚子2個分の種(すぐにチンキにする場合は、乾燥する必要はありません)
・日本酒、焼酎、ホワイトリカーなど 約種の3倍量
・消毒した瓶
種を消毒した瓶にいれ、アルコールを注ぐ。
一日一回、瓶を振ってあげる。1日もすればトロトロぷるるんとしたジェル状のチンキになっています。
これを1週間ほど漬け込み漉します。
できたチンキは冷蔵庫保存すれば半年ほどもちます。
取り除いた種は、今度はアルコールの量を少し少なめにして、長めに2週間ほどつ漬けこめばまたチンキが作れます。
また、使い終わった種は袋に入れてお風呂にいれればゆず風呂を楽しめます。
チンキを使ったローション(化粧水)の作り方
(材料)
・ゆずチンキ 50ml
・精製水 チンキの同量
ゆずチンキと精製水をプッシュ式の容器に入れてよく混ぜる。
ぷるるん、トロンとしたローションはすーっと皮膚になじんでべたつかずとっても使い心地がいいですよ♪
お好みで、自分な好きな精油を5滴ほどブレンドしてもいいですね。
そして、保湿クリームもおすすめです。
チンキを使った保湿クリームの作り方
(材料)
・キャリアオイル 30ml
・みつろう 5g
・ゆずチンキ 10ml
・精油 10滴(ラベンダー、ゼラニウム、イランイランなど)
①耐熱容器にキャリアオイルとみつろうを入れて湯煎にかける。
すぼらなわたしは、出来上がりの容器が耐熱ガラスなのでそこに材料を入れて湯煎しています(笑)
②別の耐熱容器にゆずチンキを入れて一緒に湯煎し、温めておく。
オイルと液体を乳化させるのにこの手順は抜かないように。
③みつろうが溶けたら①に②を入れて竹串で白っぽくクリーム状になるまで混ぜる。
この作業は大事です。
これをサボると固まったあと、クリームの中で分離してしまいます。
④粗熱が取れたらお好みの精油を加え混ぜる。
容器に移す場合は、このときに保存容器に移してください。
この保湿クリームは、何度作ったことか!というくらいお気に入りです。
めんどくさそうに見えるかもですが、材料さえあれば台所ですきま時間を使って10分ほどで完成します。
かかとやひじ、こどもの手のかさかさ、全身に使えます。
また、アレンジも効きますのでゆずチンキをアロエチンキに変えてつくれば、アロエの効能を取り入れた保湿クリームもつくれますよ♪
ぜひ、この冬 ゆずチンキを作って化粧水や保湿クリーム作りに挑戦してみてください。
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本土佳代
レッチワース本土教室(学習塾)講師 元ICU看護師。
現在は、夫の経営する学習塾の小中学生講師。
レッチワース本土教室は、講師が子どもに教え込むような塾ではありません。
子どもたちの個々の能力を引き出すために対話を大切にしています。子どもを引っ張るのではなく「ファシリテーター」役として子どもが主体的に学習できるように促進、導くのが講師の役割。
その中で、学習面だけでなく、食事や生活面からも親や子どもたちが健やかに成長できるような提案もしています。
子どもの妊娠・出産を機に、古民家に移住し、できるだけシンプルでナチュラルなライフスタイルを目指して、家庭で実践できる自然療法やアロマ、クレイテラピー、ヨガなどを楽しんでいます。
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養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。