学習面だけでなく、食事や生活面からも提案、自然派学習塾講師の本土佳代さんによる連載コラムです。
みなさん、生姜の旬ってご存知ですか?
「生姜の旬は夏」と思われている方が多いのではないでしょうか?こんなことを聞く私も、以前は正しい旬を知りませんでした。
スーパーなどで「新生姜」が出回るのは初夏から夏にかけてですもんね。これは、ハウス栽培で少し収穫時期をはやめたもので、本来の「新生姜」は秋口の10月ころからだそうです。
なぜか消費者が夏に新生姜を求めるせいなのか、夏ごろから一斉に新生姜が並びます。
しかし、ハウス栽培以外の生姜はまだまだ発育途中。ハウス栽培が悪いわけではないので、ハウス栽培のものを食べないでとは言いませんが、旬だけは知っておきたいですよね。
さて、この生姜。生姜と聞いて、体を温める効能を思い浮かべる人は多いを思いますが、かならずしもそうとは限りません。
生姜は、食べ方によって全く逆で体を冷やしてしまいます。
生姜の成分
買ってきた生の状態に一番多く含まれている生姜の辛み成分を「ジンゲロール」といいます。
「ジンゲロール」には、殺菌作用があり、胃のむかつきや吐き気の改善に効果があります。
風邪などで喉が痛い時は、生の生姜を摂取することで殺菌し、症状を緩和する効果も期待できます。
また、発汗作用もあります。夏は、夏は冷奴やそうめんなどの薬味として生姜を使う人もいますが、過剰に摂取すると発汗に伴う冷えを感じる原因となります。
この「ジンゲロール」は、生姜に熱を加えたり、乾燥する事により「ショウガオール」という成分に変わります。
ショウガオールの一番の作用は、身体を温める作用で、胃腸の働きを活発にして身体の内側から温める特徴があります。
ですので、どのような目的で生姜を摂取するかで生で摂取したほうが良いか、加熱した方がよいか異なります。
例えば、のどの痛みの殺菌、食中毒の予防、胃のむかつき改善などには、生の生姜が効果的ですし、寒気改善、冷え性改善などには加熱した生姜が効果的です。
また、風邪の諸症状には、少し加熱した半生状態の生姜を摂ったり、加熱した生姜と生の生姜を混ぜて摂るのが効果的です。
そうすることで、「ジンゲロール」と「ショウガオール」の有効成分を同時に摂れるからです。
色んな効果が嬉しい生姜です。
この生姜を使って、我が家で夏から秋にかけてよく作る「ジンジャエールのもと」をご紹介したいと思います。
我が家のジンジャエールはとってもスパイシー。生姜に加えて、唐辛子、シナモン、クローブのスパイスを加えてさらに身体を芯から温めて免疫力アップの健康ドリンクです。
『ジンジャエールのもと』の作り方
<材料>
・しょうが 100g
・シナモンスティック 1本
・唐辛子 1/2本
・クローブ 4本
・きび砂糖 70g
・レモン 2/3 個
・はちみつ 10g
・水 200cc
とうがらし
・唐辛子といえば、カプサイシン。脂肪分解酵素リパーゼを活性化させ脂肪燃焼を促し、代謝が活性化します。
クローブ
・クローブに含まれるオイゲノールは、抗酸化作用に優れています。また、消化を促進して胃腸を整えたり、吐き気を抑えたり、体を温めたりする効能があります。
シナモン
・世界最古のスパイスをもいわれ、冷え・むくみ、美肌・アンチエイジング、血糖値を抑えるなどからだにいい色んな効果が期待できます。
<作り方>
1.しょうがを皮のついたまま擦る。
2.レモン以外の全ての材料を鍋に入れる。
3.弱火でコトコト20分ほど火にかける。沸騰させてしまうとスパイスの香りが飛ぶので注意しながら 時々かき混ぜる。
4.漉す。たまったしょうがはスプーンで絞り出す。
5.スプーン1杯分のしょうがのかすを戻す(これは、お好みで。繊維が気になる場合は入れなくてもよい)
6.冷ましてから、レモンを絞る。
7.密閉できる瓶やペットボトルに移して保存する。
8.ジンジャエールのもとのできあがり!
お好みの濃さで炭酸水で割って飲んでみてください。もう、市販のジンジャエールなんて飲めなくなりますよ♪
唐辛子がはいっているので、お子様には辛いかもしれません。お子様の飲む時は唐辛子を抜いたり減らしたりして調節してみてくださいね。
最近のわたしのお気に入りは、ジンジャエールのもと+酒粕の甘酒(ノンシュガー)+炭酸水。これを飲むと身体が喜びます♪
酒粕は、アミノ酸、ペプチド、酵母など驚くほど美容健康成分が詰まった発酵食品で「食べる点滴」とか「飲む美容液」といわれるほど栄養価が高い食材ですよね。
暑い夏で、冷たいものばかりをとってしまい身体を冷やしてしまった方。スパイシージンジャエールで身体の芯から温めて免疫力アップしましょう!
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本土佳代
レッチワース本土教室(学習塾)講師 元ICU看護師。
現在は、夫の経営する学習塾の小中学生講師。
レッチワース本土教室は、講師が子どもに教え込むような塾ではありません。
子どもたちの個々の能力を引き出すために対話を大切にしています。子どもを引っ張るのではなく「ファシリテーター」役として子どもが主体的に学習できるように促進、導くのが講師の役割。
その中で、学習面だけでなく、食事や生活面からも親や子どもたちが健やかに成長できるような提案もしています。
子どもの妊娠・出産を機に、古民家に移住し、できるだけシンプルでナチュラルなライフスタイルを目指して、家庭で実践できる自然療法やアロマ、クレイテラピー、ヨガなどを楽しんでいます。
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養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。