学習面だけでなく、食事や生活面からも提案、自然派学習塾講師の本土佳代さんによる連載コラムです。
みなさん、ご自身やご家族で頭ジラミがついていた経験はありますか?
頭ジラミは、幼稚園や保育園、小学校でプールが始まる時期の前に検査をすることが多く、そこで発見されたりします。
ですので、シラミ=夏に発生しやすいと思われがちですが、実は季節にはあまり関係はないようで、どちらかというと高温、多湿を嫌うので秋から冬にかけて多く流行するとも言われています。
私自身、シラミの経験はなく自分とは無縁のモノと思っていたのですが、去年の秋、息子が学校の検査でシラミが見つかり、「シラミ駆除をお願いします」という手紙を持って帰ってきたのです。
びっくりと同時に、ショックでしたね。
今どき、シラミなんて戦後じゃあるまいし。シラミ=不潔というイメージもありましたから。
しかし、実は、現代でもそんなに珍しいことではありません。
しかも厄介なのは、わたしもそうでしたが親の世代がシラミを知らないので、自分の子どもにシラミがいても発覚や対策が遅れるのです。
そのせいか、むしろ子どもの頭のシラミは増加傾向にあるともいわれています。
また、シラミの発生源は”頭を洗っていない、不潔にしているから”という理由ではなく、他人から感染します。
頭ジラミの感染経路は、シラミのいる子どもの頭からお友達の頭へ。
そしてその子どもから家族へ。ゴッツンコして遊んだり、保育園だとお昼寝したり。タオルや上着などからも感染することもあります。
ですので、だれにでも感染する可能性があるのです。
学校などで、シラミが見つかった場合は、「シラミの駆除をしてください」と具体的にしらみ駆除の方法が書かれたお手紙をいただきます。
そこに書かれている方法は、シラミ用シャンプー「スミスリン」を使うよう指示がされています。
このスミスリンは主に、フェノトリンという殺虫剤と同じ成分で作られてします。
このフェノトリンがシラミの体内に入ると神経障害を引き起こし動けなくなるというもので、これは市販の殺虫スプレーと同じ働きです。
スミスリンシャンプーは、ヒトへの毒性が低く安全性の高い薬剤で、幼児をはじめ、妊婦さんや授乳中の方でも使用が可能と言われています。
(知りたい!市販薬より)
安全性が高いとはいえ、経皮毒を気にして無添加シャンプーを使用している我が家。
そんなものをアタマにつけてシャンプーするなんて怖くないですか?
ドイツでは、この成分の屋内使用は禁止されているそうです。
成分を知ってしまった以上、使いたくない!他にも駆除する方法があるはず!といろいろ調べました。
すると、意外に身近で馴染みのあるもので駆除できたのです。
それは、「ティーツリー」。
細菌、真菌、ウイルスにたいして有用な万能な精油です。
それでは、「ティーツリー」を使ったシラミの駆除方法をご紹介しますね。
シラミの成虫・卵を駆除するシャンプー&酢リンスの作り方
①石鹸シャンプーを手にとりティーツリー3滴加えるだけでシャンプーが完成。
②洗面器いっぱいのお湯をはり、おちょこ一杯くらいいれて酢リンスが完成。
(※精油のなかで、ティーツリーとラベンダーだけは、原液で塗ることができます。ですので、小さなお子様にも安心して使ってもらえます。しかし、皮膚の状態などをよく観察し、必要に応じてティーツリーの使用量を調節してください。)
とっても簡単です。
シャンプーは孵化したシラミを駆除、リンスは髪についている卵を浮かせる役割があります。
ティーツリーの効果を活かすために、無添加の石鹸シャンプーがおすすめです。
ティーツリーは、シラミが嫌がる香りなので予防にも最適ですし、駆除にも効果があります。
シャンプーで駆除できるのは、孵化したシラミだけです。
頭にはまだ、卵が残っています。そこで、酢リンスをします。頭皮にまんべんなく酢を浸けると卵が浮いていきますので、専用の梳き櫛を使って根元から梳いていくと卵がとれます。
これを10日ほど継続して、駆除することができました。
スミスリンシャンプーの場合も、シャンプーで駆除できるのは孵化したシラミだけなので、卵は専用の櫛を使って取り除きますし、完全に駆除するのに1週間から10日ほどかかります。
ティーツリーでも、スミスリンを使うのと変わらないくらいの期間で、軽皮毒の心配もなく駆除できるのです。
ティーツリーすごいですね。我が家には、この頭ジラミ事件以来、万能オイルとしていつもティーツリーは常備しています。
いつも思うのですが、お薬を使う前にできることっていろいろあります。
私たちは誰でも自然治癒力を持っているので、それを手助けする意味で自然のチカラを少しお借りして回復することがでします。
シラミ駆除=スミスリンという社会基準になにも疑問を持たないのではなく、何でも自分基準でひとつひとつ決めていくチカラをつけていきたいですね。
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本土佳代
レッチワース本土教室(学習塾)講師 元ICU看護師。
現在は、夫の経営する学習塾の小中学生講師。
レッチワース本土教室は、講師が子どもに教え込むような塾ではありません。
子どもたちの個々の能力を引き出すために対話を大切にしています。子どもを引っ張るのではなく「ファシリテーター」役として子どもが主体的に学習できるように促進、導くのが講師の役割。
その中で、学習面だけでなく、食事や生活面からも親や子どもたちが健やかに成長できるような提案もしています。
子どもの妊娠・出産を機に、古民家に移住し、できるだけシンプルでナチュラルなライフスタイルを目指して、家庭で実践できる自然療法やアロマ、クレイテラピー、ヨガなどを楽しんでいます。
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養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。