<ドイツと日本の違い> 「寝れば治る」「休めばいつか、治る」というのが治療の基本【自然療法でのインフルエンザ対策】

家庭でドイツ自然療法や手作りの暮らしを実践しながら、自然からの癒しを探求されている森 Wenzel 明華(さやか)さんによる連載コラムです。

【インフルエンザ狂想曲】ドイツ社会からみた日本社会の「休めない」についてとインフル対応自然療法術

日本でインフルが猛威ってニュース。

インフルエンザは風邪の1種なので、正直、ドイツでは検査もされず、「寝ていたら治る」「休めばいつか、治る」というのが医師の治療です。

だからみんな休みます。大人も、こどもも。休むんです。

日本社会は、休めない・・・・と思っている。ほんとうに??

私たち人間は機械ではありません。

「休めば、治る」という体の治癒力が備わっているんです。すごい神秘です。

わたしたちは、機械ではないから、自分で調整できるんです。

堂々と休める社会に、していきましょうよ!

しょうじき、あなたがいなくても仕事はまわっていくんですよ。。。 笑

「休める」環境を作る事・・・が一番基本的なこと

先日、FBでこのような記事を投稿したところ、ものすごい反響(個人とページ合わせて、シェア60くらい)でいつも静まり返っているのに、驚きでした。

「ドイツでの真実・世界のスタンダード」をのべると、Twitterでもリツイートされるというのは、それだけ多くのひとが「休みたい」「おかしい」と思っていることなんだなと感じました。

ドイツでは年間 医師の診断書があれば15日間は病気休暇にあてられます。

その分の会社の損失は保険会社から支払われます。

そのうえで20〜30日の有給休暇があります。

なので、病気とは関係なくホリデーにたっぷりと休みをとれる仕組みになっているのです。

世界中を旅すると、ドイツ人に出会うのもそのためです。(笑)

自然療法を生活に、家庭の中にとりいれてみませんか・・・の前に意識改革。

「休める」環境を作る事、が一番基本的なところだなと思います。

中医学でも、自然療法、シュタイナー的な考えでも、「冬」というもは内側にこもる、休む、内面をみる、だから大地も静かに眠っているようなのです。

眠っているようにみえて、ほんとうは内なる世界へと根を伸ばしているのです。

それは春〜夏の伸びやかな季節のため、そして秋への実りのために。

日本社会のありかたに大きな問題があるのですが。

まず、思考を変える事からはじめたほうがいいのかなと思いました。

「わたしがいないと仕事がまわらない・・・」

「ほかの人に迷惑をかけるから・・・」

インフルや感染症にかかって職場にいかれるというのは菌やウイルスを撒き散らしにいくということで、実はかなり迷惑です。

ドイツでは少なくとも、そう考えられます。

日本で友人のこどもがインフルにかかってウイルスがあるので、会社をドクターストップで1週間休んだのですが、復帰した彼女への上司の開口一番の一言が「日頃の体調管理がなっていない」。

それで、迷惑をかけることになった??

それもおかしいです。

人間というのは、ロボットではありません。

調子の悪い時、というのは誰にでもあるものです。植物、動物だって、調子が悪いときってあります。

日頃、どれだけ体調管理していても、かかることもあるんです。(まぁ、無理してる場合が日本ではほとんどだけど。。)それがフツーで、自然なこと。

自然療法は、「自然」な流れに社会も変化させていく働きをもっている

人間は老いて朽ち果てていく存在なのですから、植物のように、動物のように、いつか弱って、死んでいく存在です。

そのあたりも日本は「不自然」なんだなぁと思います。人間はロボットではないのです。

ドイツではすくなくとも、そういう自然的な考えなので、(ま、仕方ないよね。誰しも調子悪くなるし、そりゃ、君がいないと困るけどさ)という感覚です。

なんだか、とらえかたが病気一つでも、まったく違うんだなぁと、実はわたしも、最初はすごく戸惑いカルチャーショックでした。

かんたんに休むから。。。(はぁ?ってかんじ。。。)

日本ではしんどくても頑張って働いている、とかそういうのが美徳とされますがそれは違います。

ある時 ドイツ人の夫や友人にそれを言ったら、

「しんどい時に、本当に、よく勉強できると思う?」

「しんどいときに最高のパフォーマンスができる?」といわれて。

「最高のパフォーマンスをするために休む」という考えなのだと気がつきました。

日本ではそこが抜け落ちていて、無理して働く=美しいというのが・・・怖いですよね。

あとまぁ、ドイツではかなりの個人主義、競争社会で大陸的なので、無理してえらいことになるより自己責任で自分の体調を管理して生きて行く・・・みたいなイメージがあるかも。

学校でもどんどん先に進んでいきますが、それも自己責任。無理なものは去れ、的な。

しんどくて無理して働いても、あっさりと首になったり、簡単に転職したりするから、だったら個人の資本である体を大切にして生きていこう。大切なのは周りじゃないよね、わたし!的な。

大陸は厳しいけれど、だがゆえに、その厳しさやダメさを元にルール、社会のルールが作られているのだなと思います。

日本の会社はいままでは、みんなで助け合って平等で、年功序列で、みたいでしたがそれはそれで、平和で経済が安定している時は良かったのですが、いまは、かえって空回りしていると思います。

そういう時代ではなくなってきていますよね。。。

明治以前は、日本人はもっと自然と共に、休んで、ゆったり暮らしていた。という記述もあるんですよね。いつのまに、こうなってしまったんだ、日本?

症状は出して、出て当たり前 あなたがいなくても仕事はまわる

どれだけ体調管理していても、風邪をひいたり、調子を崩すのが当たり前です。

たとえば日本でも過労死したり、入院したり、いきなり蒸発しても。仕事ってまわっていくというのが事実です。

周囲のひとはたいへんかもしれませんが、そんなものなのです。

わたしがいないと、という考え自体が、エゴなのだと感じます。

それが医者であっても、なんの職業であってもです。

「先生がいないと困ります〜〜」なんて言っても、先生がいなければいないで、患者さんたちはどこかに違う医者を探します。

日本社会ではそういう意識と、「休む」社会システムができあがっていなくて、人間がロボットのように働かないといけないのだなと悲しい現実に打ちのめされます。

世界は、地球は、あなたがいなくても、なんとかなるんです、まわるのです。

わたしがいなくても・・・それはすこし寂しいことですし、悲しいかもしれませんが。

それでも精一杯、生きていくというのがわたしたち人間の役目なのかなと思います。

生命を輝かせて、いきていくことが精一杯なのであって、

根性論で人間性を否定している働き方というのは、もう時代錯誤なのです。

これからのご時世、AIの時代になっていくでしょう。

そして人材不足も深刻になります。

ますます、わたしたちは「やすめる」社会にしていく意識が必要でしょう。

そんなことはわかっていると思われるかもしれませんが、そういった「声」をあげていくことも必要なのだと思います。

なので、あえてここで書かせていただいています。

小さな声も・・・いつか届いて社会も少しづつ変わっていくのです。

症状を出す=排出・デトックス!

自然療法的に考えると、インフルエンザや風邪は、デトックスととらえているので、それはとてもいいことなのです。

たまにはデトックスしておいたほうが、一気にデトックス(ガンとか成人病などなど)になって、結局もっと「迷惑」をかけることになります。

わたしたちが無料だと思っている予防接種も、安い、と思っている薬も、それは税金でまかなわれているだけで、払っているのはわたしたちなのです。

また冬というのはシュタイナー的な考え、自然療法的にも、大地をみていただけると理解できると思いますが、「休む」時期なのです。

静かに内なる世界に向かう季節だといわれています。

ドイツに暮らしていると、冬の夜というのは、ほんとうに黒い絵の具か暗幕でも張られているかのように真っ黒なのです。

日本はいつもすこし青い感じでしたが、ああいう要素は全くない「真っ黒」な世界。

ほんとうに閉じ込められているという感覚がします。

でもだからこそ、文学が生まれ、芸術が生まれてきたのでしょう。

長い寒い凍てつく、暗い冬に、思考を掘り下げ、体を休めるのです。

インフルエンザが悪い?

インフルが蔓延というニュースを聞くと、そのとらえかたは、外側からの「攻撃者」というイメージです。

わたしたちは、もっと内なるものに目を向ける必要があります。

それは体・心・魂の部分で。

体については日頃の食生活が大切ですよね。

バランスよく野菜や日本の誇る発酵食であるお味噌汁や梅干しなど、腸内環境がポイントです。

免疫は腸がつかさどる、と言われているくらいです。

「食」に関しても、毎日の食事があなたの体を作るという意識をもちましょう。

そして簡単に薬をのむ生活をしない。

どれだけ食べ物に気をつけていても、抗生物質を飲むとすべての腸内細菌は死に絶えます。
悪玉も善玉も殺してしまうのですから。

心の部分は、「休める」という気持ちでゆったりと余裕をもって。(インフルが大流行り。怖い!)

なんていう心理も、実は恐怖以外のなにものでもありません。

心の免疫力は体の免疫力にもつながっています。

日本の報道をみていると、あおっているかのようなものも多くて・・・恐ろしい。

ドイツでも、風邪をひいて学校や、会社を休んでいる人は多いようなのですが、大ニュースにはなっていません。

日本の場合は、もう冬は恒例の「インフル祭り」という行事のような感もありますよね。

こういう場合は、テレビは消して余計な情報などはシャットアウトするということも大切です。

美しい日本の青い空をみて、滋味たっぷりの食事を、温泉を楽しむ、なんていい事を考えてください。

余計な心配がなく、基本の体がしっかりしていると、ウイルスもはいってこれないのです。

自然療法でのインフル対策

我が家でのインフル対策は、やはり日頃の食事です。

・朝はスムージー、冬ですが、甘酒をいれたり・・・いろいろ工夫して飲んでいます。

お味噌汁、甘酒、梅干しおにぎりなど、ドイツですが日本食率も結構高いのです。
(ホームステイのさいには、ドイツ的にしていますが。笑)

梅醤番茶 うめぼし・しょうゆ・はちみつ

・はちみつ 生の日本はちみつには、生きた花と蜂による酵素がたっぷりです。殺菌・抗菌作用がありますから、いいはちみつを探して、なめてみてください。こちらも抜群に効きます

【薬草】

・エキナセア・・・風邪やインフルナンバーワンハーブは「エキナセア」でしょう。天然の抗生物質といわれています。ティンクチャーやお茶にしてのみます。

・セージ・・・のどの痛みにはセージが抜群にききます。ティンクチャーをうすめてうがい薬にしても、そのまま飲んでも。お茶にしてはちみつとともに飲んでもいいでしょう。

・カモミール・・・胃腸の調子がおかしいとき、腸内環境をととのえるためにも。

・フェンネル・・・発汗をうながし、血液循環をよくしてくれます。

・ローズヒップ・・・ビタミンたっぷりで、風邪ひきそうなときでも、ひいてしまったときでも。

【ホメオパシー】

予防にはホメオパシー サポート

・inful.というレメディがホメオパシージャパンからでています。

・オスシロコニウム・・・我が家はオスシロコニウムというレメディを風邪かな・・・と思ったり、すこししんどい時にのみます。フランスでは一般的な風邪のケアのときに使われるレメディです。
・Acon.アコナイト・・・風邪のひきはじめ

・Gel.ジェルセニウム・・・ぞくぞくして、発熱してて節々が痛い時

・Ferr-phos. ファーランフォス・・・炎症のはじまり

・生命組織塩・・・こちらもSulph.ソーファーとつくものがデトックス系なので、それをとったりします。

Nat-Syuph.ナットソーファ、Kali-Sulph.ケーライソーファ、Calc-Sulph.カルクソーファ

・りんご・・・ドイツでは「1日1個のりんごが病気を遠ざける」「医者いらず」といわれています。りんごは食物繊維も豊富で、ビタミンやミネラルもたっぷり。我が家のこどもたちも、調子が悪くなると、りんごのすりおろしを食べたがります。これは本能的に、体にいいものを理解しているんだなと感じます。

・そして体を温める事・・・湯たんぽや、サウナ(ドイツでは風邪のひきはじめ、回復時にサウナに入るのも一般的です)

・電気毛布・・・なんでもいいので、体をあたためて排出できるように体温を高めましょう。

と、いろいろあげてみましたが、こんなにいろんな自然なお手当があるのです。

薬の前に・・・・毎日の生活、そして 自然なお手当てを試してみてくださいね!


3月にホメオパシーの講座をします。

1日で、ステップ1、2、3をまとめて受けていただける講座が今回は神戸でスタートします。

ドイツに暮らしていると、肌で自然療法が身近にあるのだなということが感じられます。

お医者さんにいっても、簡単に薬はでませんし、なるべく自然に治していこう、休もうという姿勢があります。

そういった知識だけではなく、日常の暮らしのコツやできることなどもレッスンではたっぷりとお話しています。

こちらでヒルデガルトファミリエ認定の「ホームケアセラピスト」の資格が取得できます。

1日目:緑の薬箱の使い方レッスン【ドイツ自然療法のある暮らしということ】

ドイツ自然療法のある暮らしでは、ドイツの生活の中で、どのように自然療法がとりいれられているのか、どのように使いこなしていくのかをお話しています。

緑の薬箱の使い方レッスンでは、どのように緑の薬箱を使うのかということをお話します。
ホメオパシーやフラワーエッセンス、宝石エッセンス、薬草などを日常の中で使いこなせるようになります。

「ホリスティックマップの読み方」体をどのように心、体、魂で読み解き、どのような自然療法があるのかをお話します。

「ホメオパシーってなぁに?」ホメオパシーというのはどのような療法なのか入門編です。かなりみっちりと内容のつまった1日になります。笑

2日目:ホメオパシー実践編 集中コース

ホメパシーの約20のレメディと日常におこる様々な症状などに対応した集中コースです。ホメオパシーはドイツで生まれた自然療法です。イギリスではエリザベス女王やチャールズ皇太子も使っています。インドやスイスなどでは医療のひとつとして認識されています。この1日で、ホメオパシーがなにか、どのように使いこなしていくのかということが身につきます。

ぜひ、ドイツからの家庭でできる自然療法を使いこなせるようになってみませんか?世界観・宇宙観がきっと変わります!どんなときも、ゆったりと「大丈夫!」という楽な気持ちで、体と向き合えるようになります。神戸の素敵なハーブ学校での開催です。

お申し込みは、こちらまで→https://www.facebook.com/events/1657075347731872/?event_time_id=1657075357731871


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ドイツに息づく家庭でできる自然療法

森 Wenzel 明華(もり ウェンツェル さやか)

著書「ハーブ療法の母ヒルデガルトの家庭でできるドイツ自然療法」(BABジャパン)「ホメオパシーってなぁに?」(ホメオパシー出版 )

「誰でも家庭でできる自然療法」がテーマです。持ち前の好奇心と行動力でドイツでは、自然と共に生きています。家庭で自然療法や手作りの暮らしを実践しながら、自然からの癒しを探求しています。

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