家庭でドイツ自然療法や手作りの暮らしを実践しながら、自然からの癒しを探求されている森 Wenzel 明華(さやか)さんによる連載コラムです。
みなさま こんにちは。お元気ですか?
ドイツは最近は、美しいヨーロッパの夏 といった日が続いています。
4月はなんだか春なのか?ってかんじで、凍えるような日が多かったのですが、ここにきてようやく 夏のような眩しい日差しになってきました。
気温も20度近くまであがって・・・緑が眩しい季節になってきました。
車を走らせていても、青空のもと、力を増した緑の木々がキラキラと輝いています。ヨーロッパの空は夏はどこまでも高く広がっていきます。
最高の季節の始まりでもありいよいよお馴染みのハーブの季節でもあります。
ハーブは年がら年中・・・あるのですが、みなさんもご存知のようなハーブ、ローズ、ラベンダー、カモミール、ネトルなどなどは、この季節からが収穫期のはじまりです。
わたしも近所のBIO農場へでかけて、ハーブを摘んできます。
昨年はセミナーなどでも 手摘みのハーブティーを販売したり、友人にお土産としてプレゼントしたりしたのですが「なんかすごく美味しかった!エネルギーが違う」なんてお褒めの言葉をいただいて、嬉しかったです。
今年も量は少ないですが、せっせこと野生のハーブを摘んでこようと思っています。(栽培しているのではなくて、休耕地に自生するハーブなんです。)
もちろん農場主のおじさんとは顔なじみなので、許可をいただいて摘んでいますよ。
今日はドイツの自然療法について書こうと思います。これはわたしのセミナーでもいろいろ、詳しくご紹介しています。
東京 人形町のセミナーはまだ空きがありますので、よろしければお越しください。いろんなものを実習で作りますので、すごくお得です。笑
ドイツの自然療法
さて。。。。わたしのテーマは「家庭でできること」が中心です。
というのは、やはりお母さん、自分自身が自分のケア、家族のケアができてこそ、自然療法の意味があるからです。
そして家庭でできることというのは、思ったよりもたくさんあるのです。
家庭というのは、暮らしの中心の場であるはずです。(う~~~~ん、日本だと会社で寝泊まりする人とか・・・・会社にいる時間のほうが長い人もいるけど。。。)
でも子供時代は、家庭というのが中心です。そして子供時代ってすごく大切な時期でもあります。
子供時代というのは、精神はもちろんですが、これから生涯つかっていく肉体部分、器を作り上げていく時間でもあるのです。
大人の時間とこどもの時間の流れは違います。
こどものころ、1日、1日がすごく長く感じたし・・・・
不思議?だったのは、子育てしている時 赤ちゃんといる時も、不思議と異様に長く感じた。
今から思えば、あれは こどもの時間にお母さんが大人の時間とは切り離されて、つながっていたのかな、と感じます。
まぁ、異様に長く、辛かったけれど・・・笑
子供時代は、いわば大切な体というものを育む時期なのです。
もちろん精神も・・・
そういうわけで、家庭でできることというのは、すごく貴重で大切なんですよね。。。
◯家庭での自然療法◯
わたしの趣味は「旅行」なのですが、思い立ったが吉日。。。のごとく、世界中、あちこちに旅にでかけています。
(今度は安く、賢く面白く・・・旅する方法も書きますね。笑 あ、我が家のホームステイもおすすめですよ)
世界中をあっちこっちでかけて思ったのは・・・・
世界の家庭では「お母さん薬草レシピ」とか「代々伝わるお手当て」とか「民間療法」とかが結構、盛んだったりします。
そしてまだまだ健在なのです。
あたりまえの日常の中に・・・
ドイツの場合ですと、ハーブティの種類の多さに驚かされます。
それも日本のように「リラックス」とか「ナチュラルビューティー」みたいな大ざっぱなテーマで数種類、しかも高額とかではなく「風邪ひき」「ストレスフリー」「お腹いた」とかいうものから、個々のハーブのものまで、たいていBIOショップにいけば何十種類ものハーブが当たり前のように並んでいます。
そして手に入れやすい価格なのも嬉しいですし、身近に使うことができます。
また各家庭に、伝わるレシピとか、たとえば、日本で言えば 梅酒みたいな感じで、健康酒やコーディアルみたいなものがあります。
しんどい時やら、調子が悪いととき、こどもがぐずった時なども「このお茶を飲ませたら、お腹いたは治るわよ」「これをこんな風に湿布にして、あてておいたらいいからね」みたいな感じで、ドイツの母が教えてくれたりもしました。
わたしはいちばんはじめに、ホメオパシーのことを教えてもらったのも、ドイツ在住の日本人ママでした。(が、その時はよく効くハーブの薬だと思っていたのです。)
あちこちの国で、いろんな家庭の自然療法のレシピというのは今も元気に生きていて、暮らしの中に息づいています。
もちろんどこにでもアスピリンはあって、ボルタレンもあって、現代医学も主流ですが・・・
家庭でできること・・・の中には自然療法が必ずあるんだな、と思いました。
ですから、ドイツの若い世代の子たちも、どのハーブティーがどの症状にいいか・・・などは、漠然と知っていたり
健康派、ナチュラル派の家庭に育っていると、ホメオパシーやハーブなんかをティーンエイジャーの若者が使っていたりする光景も普通です。
そこが日本とは違う・・・・と感じました。
◯気にしないメンタルが自然療法なのかも◯
日本はどうなんだろうか?と思った時に、ちょっと悲しくなりました。
というのは、わたしがこどものころは、まだ梅干しをひたいにはったり、めばちこのおまじないがあったり、ドクダミやヨモギ、ユキノシタなんかを怪我した時に使っていた記憶があったのですが・・・
そういったものは、いつの間にか「古臭いもの」として隅に追いやられてしまうようになりました。
日本人のメンタリティにも関係しているのではないか、と思います。
各自が思うものを、各自が実践するというよりは、他の人の目を気にしながら、生きていく・・・・違ったことをするといけない。。。そんな風潮があると思います。
※左上ワイルドマイスター、右上ラズベリー、左下ミント、右下ボーネンクラウト
ドイツではホメオパシーも、生命組織塩も、フラワーエッセンスもハーブも、現代医学も、混在しており、相手を認識しながらも自分の領域を守る、と言う感覚です。
わたしは、わたし。
あなたは、あなた。 がはっきりしています。
ときおり、寂しさを感じることもありますが、すっきりしていて、生きやすいことのほうが大きいかも。
これは多くの民族が共存して生きてきたこととも関連しているのでしょう。
他の民族がいるのは仕方ない・・・文化があるのも仕方ない、でも共存して生きていくしかないよね。。。みたいな感覚が、大陸にいるとあるんだなと暮らしていると思います。
そしてお互いを尊重しつつ、侵入しすぎず、でも生きていく。
良いものはとりいれて、発展していく・・・という感じでしょうか。
ある時、教会のバザーで美しい布を見つけたことがあったのですが、そこにはドイツ語で「古き良きものを護り、新しいもの受け入れる知恵を与え給え」という言葉が丁寧に、ひとはり、ひとはり。。。タペストリーとして刺繍されていました。
日本語で言えば、「温故知新」という言葉ですが・・・
今の日本は「温故」が失われてしまっているのでは。。。忘れられてしまっているのではないでしょうか。
おばあちゃんの知恵袋ではなくて、「お母さんから伝わった知恵」みたいに自然療法や家庭でできるお手当てが身近になればいいのにな、と思いました。
(もちろんドイツでも ドイツのオマ(おばあちゃん)の知恵 という感じで、いろいろ紹介されていますよ)
◯本屋さんをのぞいてみれば◯
また自然療法に興味のあるかたは、各国を訪れたら スーパーや薬局、ドラッグストアだけでなく、本屋さんをも覗いてみることをおすすめします。
スーパーやドラッグストアが生活の場だとしたら、本屋さんは、頭の中を覗いているのに似ているかもしれません。
ドイツにはナチュラル系の雑誌が山ほどある!!のです。
ホメオパシーの専門誌までみつけたときには「おぉ!!ドイツってすごいなぁ」と感嘆してしまいました。
嬉しいことですよね。
それだけでなく、いろんな種類の趣味の雑誌も豊富です。
これはやはり、生き方もいろんな生き方、人生の楽しみ方もたくさんあるってことなんだな、と思いました。
言葉がわからなくても、美しいカラー写真の本などが多くて、本が苦手な人でも読みやすいのが特長です。
ホームステイではドイツの暮らしの中で、あちこちでかけて自然療法のレッスンも行っています。
本屋さんのカフェでレッスンしたり、BIO農場でレッスンしたり。。。そんな日常を楽しんでいただいています。
美味しいハーブティを本屋さんのカフェで飲みながら、大好きな本たちに囲まれてできるレッスンというのは、わたしにとって幸せ極まりない一時です。
家庭での自然療法については。。。語りつくせないほどたくさんあって、それは間違いなく暮らしに根付いています。
みなさんも、実際に体験して、感じてみていただきたい・・・・と心から思います。
さてドイツは今は白アスパラガスの季節。そしてイチゴも美味しい季節になりました。
イチゴって、この季節が普通なんですよ。
日本では冬のイメージですが、あれはハウス栽培のもの。ほっぺたが落ちるほど甘くて美味しくなりました。(昔は野菜のようにすっぱかった。。。)
オーガニックではないけれど、美味しいからいいや。。。とこの時期は思います。
ではみなさまも、初夏を楽しんでください!!
こちらは乾燥していますので、わたしも日本のあの湿気を感じる夏が懐かしくてたまりません。
日本でお逢いできるのを楽しみにしております!!!
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森 Wenzel 明華(もり ウェンツェル さやか)
著書「ハーブ療法の母ヒルデガルトの家庭でできるドイツ自然療法」(BABジャパン)「ホメオパシーってなぁに?
」(ホメオパシー出版 )
「誰でも家庭でできる自然療法」がテーマです。持ち前の好奇心と行動力でドイツでは、自然と共に生きています。家庭で自然療法や手作りの暮らしを実践しながら、自然からの癒しを探求しています。
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