薬草、ハーブは大きな癒しの力

家庭でドイツ自然療法や手作りの暮らしを実践しながら、自然からの癒しを探求されている森　Wenzel 明華（さやか）さんによる連載コラムです。

夏への扉がひらきました。

先日は夏至でした。晴れたいい天気だったので、家族とホームステイのゲストとともに、庭でも食事をしました。

１０時を過ぎてもまだ明るくて、空が高くて、とても気持ちのいい夕べを過ごしました。

夏至の日は、ドイツでは大切な人と過ごしたり、キャンプファイヤーをしたりしてお祝いする習慣ものこっています。

ケルトの文化では、向こうの世界の扉の開く日です。

我が家の庭にも、妖精や小人なんかが遊びにきていたのかもしれません。この日に、ハーブをつむと薬効が高まるともいわれています。

ヨーロッパに暮らしていると、身近にある草木、ハーブが、神話や民話、聖書などのストーリーと、そして季節が結びついているのを肌で感じることができます。

人々に伝わる知恵なんだなと感じずにはいられません。

今はハーブの収穫、加工のシーズン真っ只中です。

カモミール、セントジョーンズワート、ネトル、マルベ、マーシュマロウ、カレンデュラ・・・・書いているときりがないほどのハーブたちが花を咲かせています。

毎日　だから大忙しです。（笑）

これらのハーブは、すべて近所のオーガニック農場に勝手に生えているものを、許可をいただいてつんでいます。

なので、オーガニックというのではなく、野山で収穫・・・の究極の自然体。

出来上がったハーブティは香りも、味もまろやかで、すかっとした力つよいエネルギーを感じます。

日本にいたときは、ハーブティはあまり好きではなかったのですが、ドイツに来て、自分でハーブを摘んで、飲むようになってからは、ハーブティも身近な存在になりました。

やはり新鮮なものを庭や草原でつんで、すぐに飲む・・・というのは、まったく違いますし、とてもシンプルでいて、贅沢なものなのだと思います。

こういったことも日本でも昔の暮らしでは、当たり前だったのに、これが今では違っていることも、すこし残念ですよね。

日本にも日本のハーブがあります。

そういった知識ももっと増やして、実践していきたいなと思います。

ドイツでは、本屋さんにいくと、ハーブや自然な暮らしをテーマにした雑誌なども何冊もあってそれだけではなく、「趣味」の世界のマニアックな雑誌が多いです。

やはりそれは、ライフスタイルに関係しているのだと思います。

日本ではそういった雑誌は存在していません。

雑誌というのは、その国のプライベートな部分を知ることができるてがかりになります。

先日の週末は、家族で近所（といっても８キロほど先）の修道院まで自転車ででかけました。

ここの手作りケーキとコーヒーが有名で、お庭をながめながら　ゆったりできるのです。

昨年の今頃は、夫が怪我で入院していましたので、今年、みんなで揃って自転車で出かけることができて、当たり前のことが　ただ、ありがたいのだなと感じました。

薬草、ハーブの存在もそんなものかと思います。植物はいつも静かに、私たちを待っています。

わたしたちが気がつけば、それは　大きな癒しの力になります。

気がつかずに通り過ぎれば、それはただの雑草・・・

修道院の中庭は、よく手入れされた緑の芝生が生き生きと輝いているようで、芍薬や美しいバラが庭を彩っていました。

毎日の暮らしの中で、当たり前だと思っていることは、実は当たり前でなくて

ありがたいことなんだな・・・なんて、はっとするほどに赤いマリア像のそばで咲いている花を眺めながら、感じました。

さぁ、あなたのお部屋にもお花を一輪、飾ってみませんか？

日本ではセミナーを各地で開催します。

みなさまにお会いできるのを楽しみにしています！

ヒルデガルトファミリエというサイトができました。家庭で実践できるヒルデガルトの自然療法キットなどを紹介しています。

https://www.hildegardfamilie.com/

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