優しさや幸せな気持ちを高めてくれるオキシトシン【出産から産後にかけてのオキシトシンの役割】

看護師や療法家を含む医院・施設専属のクリニカルアロマケアチーム タッチケアサービスさんによる連載コラムです。

「出産から産後にかけてのオキシトシンの役割」

今回は出産の時、そして産後に大きな役割を持つホルモン「オキシトシン」についてお話していきたいと思います。

オキシトシンという言葉、どこかで耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

最近では、幸せホルモンや愛情ホルモンといった名前で知られるようになってきました。

その名前の通り優しさや愛情、幸せな気持ちを高めてくれたり、抗ストレス作用などもあると言われているオキシトシン。

本来このオキシトシンは出産から産後にかけて大きな働きをしてくれます。

優しさや愛情、幸せな気持ちを高めてくれるオキシトシン

~オキシトシンとは~

オキシトシンは脳の視床下部にて生成され、ちょうど鼻の奥にある下垂体後葉から分泌し調整されています。

出産時にはオキシトシンに対する子宮の感受性が高まると言われており、子宮の収縮を促し出産を進めてくれます。

また陣痛促進剤としてもこのオキシトシンが使用されることがあります。

オキシトシンの子宮を収縮させる作用を利用して、なかなかお産が進まない時など薬剤として用いることがあります。

~オキシトシンと痛みの関係~

オキシトシンには鎮痛効果があることが分かってきています。

痛みをやわらげてくれる作用のあるオキシトシン。特に、触れ合うことやスキンシップで高まると言われています。

苦しい陣痛の最中に腰をさすってもらい痛みがやわらいだ経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

これは、痛みがある部位に優しく触れることで、タッチングによる癒しの効果=オキシトシンンの鎮痛効果が高まるためだと思います。

痛みがやわらぐと筋肉も柔らかくなり、出産にも良い影響を与えてくれるのです。

実はオキシトシン以外にも陣痛の痛みをやわらげてくれるホルモン、βエンドルフィンがあります。

脳内麻薬とも言われるほど、分泌が増える事により陣痛の辛い痛みにも耐えられると言われているのです。

命がけのお産の最中にもこのβエンドルフィンはたくさん分泌されています。

まさしく自然の痛み止め、オキシトシンとβエンドルフィンはいわばお守りのようなもの。

このことを知っておくだけでも陣痛に対する不安が少しは軽くなるかもしれませんね。

オキシトシンによる母乳分泌と子宮復古

オキシトシンは産後になると、母乳分泌や子宮復古に大きく関わってきます。

母乳の分泌は、プロラクチンとオキシトシンの作用によって成り立っています。

プロラクチンは乳汁を産生しオキシトシンにより乳汁が分泌されます。

赤ちゃんがおっぱいを吸う刺激によってこのホルモンは分泌されるのです。

はじめからおっぱいがたくさんでる人もいますが、おっぱいが出なくても赤ちゃんに吸ってもらうことの大切さがこのことからも分かります。

また、スキンシップによるオキシトシンの効果からも赤ちゃんとの触れ合いは欠かせないものとなってきます。

次の子宮復古についてですが、簡単に言うと子宮が妊娠前の大きさに戻ることを言います。

妊娠で大きくなった子宮は、約6~8週間かけて妊娠前の大きさに戻っていきます。

出産直後から傷ついた子宮内膜は、子宮の収縮によって徐々に出血が止まっていきます。

この子宮の収縮を促してくれる大事なホルモンがオキシトシンなのです。

子宮の収縮がうまく進まないと、出血量が増えてしまったり長く出血が続いてしまうことにつながります。

赤ちゃんと触れ合い愛おしく思う気持ちがオキシトシンの分泌を促し、母乳の分泌や産後の体が元に戻ろうとする手助けにもつながるのです。

~タッチングとオキシトシン~

苦しい陣痛を乗り越えたのもつかの間、産後も実は色々な痛みに悩まされる時です。

後陣痛という出産直後より子宮が元に戻ろうとすることによる痛みもその1つです。

経産婦さんに、より強く症状が出やすく陣痛よりも辛かったと言われる方もいます。

そんな時にアロマトリートメントを行うと不思議と痛みが落ち着かれる方が多くいます。

全身の血流が良くなるのもそうですが、オキシトシンの鎮痛効果によるものも大きいと思います。

オキシトシンはマッサージやトリートメントにより心地よい、そして大切にされていると感じることで、分泌が促されると言われているためだと考えます。

また、我が子を愛おしく大切に思う気持ちを高めてくれるオキシトシン。

本来であれば我が子と触れ合うことにより、さらにホルモンの分泌が増えさらには母乳や産後の体の戻りにまで働きかけてくれます。

しかし、お母さんの体の状態や赤ちゃんの状態によっては産後お母さんと赤ちゃんのスキンシップが思うように図れない事があります。

そこには様々な事情がありますが、産まれたばかりの我が子と離れている時間が多いのは、とても辛いことと思います。

そんな時、オキシトシンを促してくれる優しいタッチングのトリートメントは深いリラックスにつながります。

アロマトリートメントを受けてようやく泣けました、久しぶりにぐっすり眠れました…等の言葉を言って下さる方もいます。

出産後は様々なストレスを抱えやすく、心も不安定になりやすい時です。

悲しい時や不安な時こそ、様々な形での温かさやぬくもりはきっと心を軽くしてくれるでしょう。

心も体も、ふっと一息つける時間を大切にしてもらえたらと思っています。

タッチケアサービス 館山 亜希

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タッチケアサービス

看護師や療法家を含む医院・施設専属のクリニカルアロマケアチーム。出産直後の患者、延べ15.000件以上の症例等を保有。

西洋医学・東洋医学両視点からのケアを深めるための講座を開催。現場に則した内容の講義講座や勉強会を行う。

クリニカルセラピストを目指す方、セラピストとして学びを深めたい方、また各療法家、医療従事者すべての方が対象で理論だけにとどまらず実践的かつ専門的に学んでいる。

また、様々なかたちで生活に取り入れやすいホリスティックライフ実践のための提案・ケアを一般対象にも行っている。

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youjo-labo編集部

養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。

 

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