学習面だけでなく、食事や生活面からも提案、自然派学習塾講師の本土佳代さんによる連載コラムです。
塩番茶で鼻うがい
前回のコラムで、蓄膿症のケアとして自然療法の「生どくだみ療法」をご紹介しました。
これに加えておすすめしたいのが、「塩番茶の鼻うがい」です。
喉をガラガラ~とするうがいはみなさん日常的に行っていて、できない人はいないと思います。
「鼻うがい」は、鼻の中をまさにうがいのように洗い流す方法です。
知ってはいるけど鼻がツーンとして、痛そう・・・。難しそう・・・。と、なかなかチャレンジできていない人もいるのでは?
かく言う私も、その一人でした。
プールにはいった時に、鼻に水が入ってツーーン、といういや~なイメージが抜けず、隣で効果を実感して何度も勧めてくる夫の声に耳をかさず1年・・・。
私の場合は、花粉症のくしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目の痒みが酷い年があって、恐々と始めたのがきっかけです。
それを、息子はあっさりとやってのけました(笑)。
私は花粉症、息子は蓄膿症で効果を実感した塩番茶の鼻うがい。
これ以外にも色んな場面で活躍しますので、是非みなさんの日常のお手当の一つとして取り入れていただきたいと思います。
台所は薬箱
塩番茶に必要なものは、番茶と塩だけ。台所は薬箱です。
お手当に使うものは、やはり効果を期待するのであればちゃんとしたものを使ってほしいです。
①三年番茶
通常、ほうじ茶や煎茶などは新芽を使いますが、三年番茶は、新芽の部分ではなくて、その下の葉と茎を摘み取ります。
そして、摘み取った葉と茎を天日に干してから三年間熟成させます。
三年番茶は随分と手間をかけて作られていますね。
そのため、ほうじ茶や煎茶にたくさん含まれている刺激成分のカフェインやタンニンなどが抜けてしまいやさしいお茶になります。
それでいて、お茶の有効成分である抗酸化力が注目されているカテキンはしっかり含まれていて、ビタミンCは熱に強いプロビタミンCに変わるので、ぐつぐつ煮出しても分解されません。
そんな、三年番茶からは、
■身体を温める
■消化・吸収を良くしてくれる
■アンチエイジング
■デトックス効果
■ウイルスの繁殖を抑える
などの効果が期待できます。ふだんから、身体に取り入れたい飲み物ですよね。
②塩
塩はもちろん自然塩を使いましょう。
自然塩とは、海水を田塩で天日濃縮した後、密閉されていない釜で海水を煮詰めて結晶化させた塩。
または、海水を田塩で天日濃縮したした後、加熱せずにさらに天日で濃縮した天日結晶の塩を言います。
自然塩には豊富なミネラルが含まれています。
自然塩の効能は
■免疫系を強化する
■血液のpHを正常に保ち、毒素や酸性物質の排出を促すデトックス効果
■抗炎症作用、鎮静作用
■抗酸化作用
■血管収縮作用
などがあげられます。
塩番茶は、これらの両方の効能を取り入れてお手当することができます。
【塩番茶の鼻うがいで期待できる効果】
・鼻の不快感の解消
・殺菌作用
・花粉症やホコリなどのアレルギー対策
・蓄膿症の改善
・風邪やインフルエンザなどのウイルス対策など
ですので、わたしは塩水の鼻うがいより塩番茶の鼻うがいをおすすめします。
なぜ口うがいではなく、鼻うがいがいいのか?
風邪の予防などで、一般的なのは口うがい。
実は、この方法では風邪予防には十分とはいえません。
風邪のウイルスや花粉が付着しやすいのは、鼻の奥の上咽頭といわれる部分で、口でするうがいでは上咽頭を洗い流すことができないからです。
それに対し、鼻うがいでは上咽頭までしっかりと洗い流すことができるので、より効果的な風邪予防や花粉症対策、蓄膿症の改善になるのです。
塩番茶の作り方
濃く煮出した番茶1カップに塩を小さじ1杯いれ、人肌程度まで冷まします。
塩の量は、体液の浸透圧よりもやや濃いめにしています。
はじめは、1%くらいの濃度からスタートし海水の3%くらいまで濃くしていくといいようです。
上記の分量で、2.4パーセントくらいになります。
完全に冷めきった状態よりもぬるい程度がうがいしやすいです。
自分にあった温度を探してください。
鼻うがいのやり方
1.あごを手前にひき、頭を少し前に倒します。
2.片方の小鼻を人差し指で押さえ、もう片方の鼻からコップの塩番茶を吸い込みます。
3.吸い上げた塩番茶を口から吐き出します。口から出すには慣れが必要です。慣れるまでは無理に口から出さず、鼻からだしてOKです。
4.これを2~3回、左右の鼻で繰り返します。
5.ティッシュ等で鼻をかみます。強くかむと中耳炎になることがあるので優しくかんでください。
鼻うがいは、朝晩1日2回行うと効果的です。
1回あたり1分ほどで終わるので歯磨きと同じように、日々の習慣をして取り入れてみてください。
一度することで、鼻の通りがよくなりすっきりとします。
慢性的な蓄膿症や、花粉症などの改善には、3か月位根気よく継続することで効果が現れてきます。
今回は、鼻うがいにフォーカスをあててお話しましたが、この塩番茶は飲んでもいいですし、のどが痛いときには口うがい、目の痒みに目の洗浄としても使えます。
インフルエンザが流行るこれからの季節、予防的に鼻うがいを取り入れてみませんか?
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本土佳代
レッチワース本土教室(学習塾)講師 元ICU看護師。
現在は、夫の経営する学習塾の小中学生講師。
レッチワース本土教室は、講師が子どもに教え込むような塾ではありません。
子どもたちの個々の能力を引き出すために対話を大切にしています。子どもを引っ張るのではなく「ファシリテーター」役として子どもが主体的に学習できるように促進、導くのが講師の役割。
その中で、学習面だけでなく、食事や生活面からも親や子どもたちが健やかに成長できるような提案もしています。
子どもの妊娠・出産を機に、古民家に移住し、できるだけシンプルでナチュラルなライフスタイルを目指して、家庭で実践できる自然療法やアロマ、クレイテラピー、ヨガなどを楽しんでいます。
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養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。