病気の原因が土ではない理由【自然栽培イチゴの奥深さ】

自然栽培の美味しくて安全なイチゴを安定供給する自然栽培農家・野中慎吾さんによる連載コラムです。

雨に強くなった自然栽培イチゴ

ここ2年くらいは9月10月の長い秋雨に阻まれ思ったように自然栽培イチゴが作れなくなっていました。

昨年は本当に酷くて

2017.11.5

せっかく大きくなったのに長雨でどんどん枯れました。

2017.11.9

温度を上げると青枯れ病が出るので寒さに当てて防ぐ方法をとり、水やりもあまりできずこっちの作戦が一切通用しない状況でした。

一見大きくなって順調そうに見えていますが私には嫌な感じにうつります。

葉がだらりと垂れ下がっているのです。

この形がもう一歩進むと

こうなります。

青枯れ病で終わります。

しばらくは青枯れ予備軍にこれ以上進行させないように頑張ってました。

11月の中旬くらいまで落ち着かせれなくて最低気温が10℃以下になるまでハウスで夜保温することができませんでした。

寒くなってからは保温が有効になり思うように育ってくれ、食味もよく、うどんこ病も防ぎきれましたが、ここでだいぶイチゴ株が枯れていたのでかなり減収してしまいました。

青枯れ病を防ぐことに成功

2018.11.4

青枯れ病を防ぐことができました。

今年は最初からもう秋雨の長いやつは来るはずと雨対策をきちんとやっておきました。

雨に強くなるけど水やりがかなり必要になります。

でも、そっちのほうが管理しやすいです。

この時点でまだイチゴ株は昨年より小さいけど、水と温度かけまくってもぜんぜん青枯れが出ないのでこっちのほうがいいです。

今までの経験上ちゃんと追いつきます。

葉柄(葉の茎のところ)も長くなりすぎず、葉水もたくさん出て、葉も垂れ下がったり委縮する気配がないです。

あーこの感じだ。

肥料の代わりを水でやれる形です。

本来植物は水をかなり欲しがります。

でも、養分が多すぎると水を制限しなくてはならなくなります。

本当に自然栽培がうまくはまる形はこれです。

昨年の形は大きくはなっているけど弱く、葉が大きいわりに機能しきれていないです。

このまま水やりやって育てれれば成長は止めずに、ちゃんと大きくなってスタミナ切れにならない私のイメージ通りのイチゴになってくれます。

自然栽培は余計なことしないのが一番

青枯れ病は前年の病気が次の年も持ち越して出ると言われますが、それは錯覚で、原因は土にはありません。

病気が出るときは土が悪く見えるものです。

自然栽培をやっていて病気の原因が土にあったことはほぼないです。

原因はたいてい余計なことをしているんです。

今回の雨対策は、ポット土の養分を山砂が持つわずかな天然の養分のみとすることでした。

私は昨年は5%自分で作った土を混ぜていましたが、それがほんのわずかでもあると長雨に耐えられないことが確定したので今回はゼロです。

だからイチゴ株の成長スピードが遅くなっています。

苗も小さかったですが、意外とポット土の養分がゼロでも葉の展開があり、ポット土に作った土を混ぜておいたときより出てくる葉の枚数が不思議なことに多かったです。

2か月涼しい場所でポットのまま育てるので、当然老化してしまうのですが、例年より根が白いまま保てました。

やっぱり自然栽培は余計なことしないのが一番いいようです。

結局この自作の土を混ぜて2か月のポットだけでの育苗を少しでも楽にさせてあげようとしたことが植えてから途中で病気を招いてしまう原因だったのです。

このゼロのやり方なら昨年の長雨にも勝てたでしょう。

今年は雨が降っているほうが調子が上がって晴れて暑い日のほうが調子を落としていました。

まだ自然栽培イチゴは完成してないです。

やはり苗の老化はなんとか防ぎたいです。

来年は苗作りを新しいやり方に変える試作苗を作ってみる予定です。

何度も行ったり来たりしているような感じですが、その年その年にいろんな試行錯誤があり、その結果生まれるのがその年の自然栽培イチゴです。

作り手の私としては毎年違う自然栽培イチゴになっている感覚ですが、そんな違いも今年はどんな自然栽培イチゴになったかなと楽しんでもらえたらうれしい限りです。

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農業生産法人「みどりの里」(愛知県豊田市)農場生産責任者 野中慎吾

障害者を農業の担い手として重視する「農福連携」にも力を入れている

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希望のイチゴ

youjo-labo編集部

養生ラボ編集部です。インタビュー取材、連載コラム編集など。

 

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