『悪い土なんてない』自然栽培は適地適作が重要なポイント

自然栽培の美味しくて安全なイチゴを安定供給する自然栽培農家・野中慎吾さんによる連載コラムです。

悪い土なんてない

私は無肥料無農薬の自然栽培を始めて11年がたちました。

自然栽培稲作は秋田県の石山さん(師匠)に習ってレベルの高い自然栽培技術を習得しました。

愛知県に戻ってその自然栽培稲作を愛知県に合う形に変えていき今に至ります。

田んぼには収量の上がりやすい田んぼとどんなに頑張っても収量を上げれない田んぼがあります。

昨年はその収量の上がらない田んぼは最低収量を記録し、私はそこでの自然栽培稲作をあきらめました。

原因も途中からわかってました。

砂が強くて養分が抜け落ちやすい土壌でした。

窒素だけでなく、ミネラル分も抜け落ちて根の届かない下層に落ちていってしまうため作土層が極端にやせた土になってしまいます。

ここでは自然栽培で何を作ってもだめかもしれないと思いました。

でも何も作らないわけにもいかないのでダメかもしれないけど痩せ地での可能性があるスナップエンドウやグリーンピースをそこで育ててみました。

可能性があるスナップエンドウやグリーンピースの栽培

豆科は窒素分を根粒菌(豆の根に寄生して空気中の窒素を取り込むことのできる微生物)で得ることができます。

でもその他の養分も抜け落ちているはずなのでできないかもしれないと思いつつどうなるか知りたくて試してみました。

するとエンドウ豆たちはすくすく育っていきちゃんと十分な収穫ができるところまで育ちました。

味も過去最高に美味しいスナップエンドウになりました。

あまりに調子が良かったのでごんべいの里保育園の1~3歳の子どもたちと親さんを誘ってエンドウ狩りをやりました。

自然栽培のスナップエンドウ、グリーンピースは生で食べて美味しいです。

子どもたち皆夢中で食べ始める自然栽培の味

親さんは確実に感動させる自信はあったけど1~3歳の子たちには受けるか不安でしたが、全員落とせました。

子どもたち皆夢中で食べ始めるので1歳くらいのまだだっこされてる子にも自然栽培は伝わるのかと私が驚きました。

グリーンピースは「トウモロコシみたい」と皆驚いていました。

ご両親は口々に「家では野菜食べないのに」と

生でスナックエンドウを食べる子どもたちにこれまた驚いていて。

あるお父さんは自分の差し出したスナックエンドウを食べる我が子の姿に「私があげたスナックエンドウを生で食べてくれてるんです」と涙してました。

嘘みたいな話しですが、本当に起きました。

ここまでできるとここが元全く収量の上がらなかった田んぼとは思えない結果です。

抜け落ちたはずの養分は思い違いだったのでしょうか?

土との相性

結局自然栽培は肥料のごまかしができないため適地適作が重要なポイントになります。

土との相性が悪い野菜は本当に手がかかって結果はいまいちになってしまうのですが、土との相性がいい状態にもってくると手が本当にかからずに良品がたくさんとれます。

悪い土なんてないということは前から言っていますが、ここまでのケースは想像していませんでした。

できが悪い場所でも諦めずにそこが好きだと言ってくれる野菜がいるはずなのでもう一度探し直してみてもいいかもしれません。

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農業生産法人「みどりの里」(愛知県豊田市)農場生産責任者 野中慎吾

障害者を農業の担い手として重視する「農福連携」にも力を入れている

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