自然栽培「無農薬・無肥料」お米の栽培の秘訣

この前の記事  白米の中に時々ある黒い粒と農薬ネオニコチノイドについて でお米を作るときにカメムシがかなり発生してしまうので、農薬を使わざる負えない状況だという事を書いたんですが。

自然栽培農家・野中慎吾さんは元々がお米がスタートということもあり、お米も無農薬・無肥料でやっているので話を聞いてみました。

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ーーー自然栽培の場合はカメムシはどう処理されているんですか?

自然栽培は非常にカメムシが少ない、これも仕組みがあって解明した人は多分まだいないと思うんです。

それはなぜかと言うと自然栽培でやると根が大きくなるから稲も大きくならないんです。

それが肥料をやると根は小さくなるのに、肥料で稲は大きくなる。

そうすると、カメムシは夏場の暑い時に来るっていわれているんです。

暑い時に何が起こっているかというと、根を小さくした稲でもその割に葉っぱはいっぱいついていますという状態で。

根は水をいれて、葉っぱは水を外へ出すんです。そのバランスが崩れる。

洗濯物がよく乾くと一緒で暑いと、蒸散機能もよく働いて脱水状態に稲がかかってしまうんです。

水が炭水化物の材料になるんだけどH2OのHとOが足りなくなってしまう。そうなるとデンプンが作れなくなってしまう。

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根に水はあるんだけど、肥料をあげていると根も小さく吸う力もなくなっているので、出る量を賄えなくなる。

そうなるとお米に回す分がなくなってしまうから、いつまで経っても液状のお米になってしまって、しかもチッソも入っているから病害虫も大好きで、

液状の状態が続くから、どんどんカメムシが吸っていけるんです。

カメムシはすぐ卵を産んでからそいつが大人になり吸うようになる。繁殖率が本当に強いんです。

固形にサッとなってしまえば吸えなくなるんですね。

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だから自然栽培でも真夏の暑い時に収穫できるような作付体系でやってしまうと、少しカメムシはでてしまうと思います。

それをお盆の後に出水(穂がでる)してやれば、ちょっと涼しくなってからの出水になるし、根がしっかりあるので水もしっかりとってこれて、ちゃんとデンプンも作れますって状態になると当熟が決まるんです。

すごい短い期間で固形までもっていけるんです。そうなると大丈夫なんですね。

しかもチッソ分もはいっていないのでそこまで好きな液でもないので、カメムシの害も少なくなるんです。

稲にとっていい田んぼを作ってあげる

ーーーここのお米は草取りはどうしてやってるんですか?

前までは草をとっていたんですが、とりきれなくなって4,5町歩になるのでもう無理だから、草をでないように手を考えたんです。

なんで草が生えてきてしまうのかって事がわかってきて、色々あるんですが稲にとってよくない圃場をつくると草が勝つ。

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稲にとっていい田んぼを作ってあげると稲が勝つ。

稲科の雑草って雑草のなかでもめちゃくちゃ強いんですね。その種類のやつらなんだから本来、普通の雑草なんて蹴散らすくらい強いんですよ。

苗にして植えているのにこれから生まれます、なんてのは普通は蹴散らせるはずなんだけど、それなのに雑草に負けているって事は、植えた田んぼの土壌がひどいと思うんです。

なんでひどいかっていったら、泥の中の隙間などに有機物が入っているからで、そうしたらガスがわくんですよ。

そのガスに耐えれますっていう雑草がいると、その雑草が優位になってしまうんです。だからそれがなければ稲が勝つんです。

それで、そうならないような方法を考えたんです。

藁をいれなければいい、全部外に出すか、処分すればいい。そうすれば悪さしなくなるから、稲が自然に勝ってくる。

そうするとそんなに雑草を取る作業が激しくなくなってくるんです。

ガスで負けるときはビッチリ全部をやらないといけないくらいに草取りが多いんですが、この方法だと雑草を取る作業量はかなり減ってくると思います。

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そうするとある程度、面積を増やしていけるんです。作業量がその分減りますのでね。

最初は面積が少ないから手をかけて、手をかけて作れるんですが、お客さんがもっと欲しいって言ってくれる状況になると、やっぱりそれに応えたいですから。

そうなると面積を増やすんですが、増えると今までのやり方が通用しなくなってきます。

物理的に時間が24時間しかないので。

なのでそこは頭をもっと働かせて、違う手を考えないとならないんです。

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農業生産法人「みどりの里」(愛知県豊田市)

農場生産責任者 野中慎吾
障害者を農業の担い手として重視する「農福連携」にも力を入れている
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