寝ている間に頚椎のゆがみを矯正し、肝臓や腎臓の働きもよくする【平床寝台・硬枕利用】

森鍼灸院院長、断食道場「あわあわ」をやられている森 美智代さんに西式甲田療法の運動についてお話を伺ってきました。

「西式健康法六大法則」

その①平床寝台

平床寝台は、字のごとく平のできるだけ硬い板にあおむけになって寝ます。平らな板の上寝ることで、歪みをとったり、肝臓や腎臓の働きも良くなっていきます。

やり方の説明はこちらから→背骨、骨盤の歪みを正すことは体を作る基盤として一番重要なこと

その②硬枕(木枕)利用

かまぼこ状の形をした木枕が頚椎骨(首の部分の背骨)の狂いを整えてくれます。

寝ている間に頚椎(首の部分の背骨)のゆがみが自然に矯正され、耳鼻咽喉や歯の病気、気管支炎などの予防・治療に役立ちます。

やり方の説明はこちらから→睡眠中に頚椎のゆがみを矯正できる「硬枕利用」


ーーー甲田先生自身、硬枕(木枕)で2年間くらいずっとしびれがあったと本で書かれていて、やってみたいけど少し怖いなと思うのですが大丈夫なんでしょうか?

先生の首の骨の形が悪かったので、そうなりましたが・・別に木枕によってしびれたわけではないので大丈夫です。

それで脳に血流がいかないわけでもないですし、脊髄を圧迫してるわけでもないので、しびれたわけで害があるわけではないですが、ちょっと歪んでいる人は、最初は痺れてしまうと思います。

硬枕利用は、そもそも首の形を整えていくという枕であって、安眠効果を求める枕ではないです。慣れるとこの木枕なしでは安眠できないと海外に行くときにも持参する方もおられま
す。

首を正しいカーブ(木枕のカーブ)に沿わして、頚椎を整える枕なので、悪い人はそれを矯正するまでは少し大変でしょう。

骨を矯正するわけですから時間はかかります。もしかしたら手術しなければいけないというようになってしまうところを一晩かけて頭の重みだけで伸ばしていくという感じです。

最近流行っている寝やすい枕、よくあるオーダーメイドの枕などは、首のカーブを測ってつくってもらうのがありますよね。

自分の身体にフィットする寝具は一見そよさように感じますが、悪い首の形をキープするという、身体も悪い姿勢をそのままキープしてしまいます。

特に柔らかい布団だと、お尻も沈んでしまうので腰骨が曲がった状態になってしまいますよね。

寝るときは、若干痛くないだとか楽だとかあるかもしれませんが、起きているときに手が痛いだとか、首が痛いとか、ヘルニアになったりなどいろんな原因を作ってしまう骨の形をキープしてしまうので、やっぱりちょっとずつ時間をかけて首の歪みをとっていくことが大切です。

硬枕は、寝てる時間を利用して、首や脊髄を治し、板だったら猫背や腰のヘルニアを治すとか、歪みを直すだとか。仙骨が出てる場合はそれが引っ込んでくれたりなどしてくれます。

実は、起きて活動してるだけで、人は数ミリ身長が縮んでいるそうです。

翌朝までに矯正してあげるのに、硬い板の上で寝る平床や硬枕(木枕)は必要ですね。

もし腰の手術とか、脊柱管狭窄症とかになってしまったら骨をボルトでつなぐようなことをすると聞きました、ずっと仰向けかうつぶせかになって、何週間か何か月かしないといけないようです。

くしゃみしちゃいけませんよとか言われながら・・・。トイレにも行けず、ご飯の時も一人では食べられませんよね。

そういう大変な手術をしても、治ったかなと思ったらそんなに良くなってなかったなんてこともあるみたいです。

その人の体質というのを除いて、無理に形を整えてしまっても、その歪みの根本原因を治してないから、結局あまりよくないわけです。

手術で良くなることもあるけれど、その部分だけ修理することですからね。

もともとの構造で、4つ足動物が立ってしまったというのが、歪みの根本的な原因なので、寝ているときに背骨をまっすぐにしてあげないと、いつまっすぐしてあげられるのか?ということです。

平床寝台は、腰や首の問題にはとても効果的です。腰痛、肩こりにはもってこいですね。

スマホの普及でストレートネックが増えてきている

首が硬くなってくると、やはり心も鬱とかになりやすくなってしまいます。

例えばチラチラ画面をずっと見てると、目が固まってくるんですね、そうすると東洋医学では、「目は心の窓」と言われているんです。

目がきれいな人は、心が美しいってよく聞きますよね。あと目が座ってるとかも言いますよね、目が泳いでるとかも。その人の目の動きやきれいさや輝いてるなど。

だからその人の目の動きが固まっていたり、疲れていたりしたら、心も同じような感じだということになります。

だからチラチラ画面をずっと長時間凝視してると、心が固まってくるんです。

パソコン仕事の方は特に、たまには休みながらやったほうが無難です。

子どもでもずっとテレビの前に座っている子もいますが、目が固まると心が固まると思います。追い詰められていくという感じでしょうか。

やはり目は自由にしてあげる事、これが大切です。

首が固まらないように、首も自由にしてあげることが大切ですね。

板の上で寝ると最初は骨盤が歪んでて仙骨が当たってすれて痛いという人もいて、でもずっと寝てると、最初斜めに腰が曲がっている人もだんだん骨がへっこんでいったり、上がったりして、まっすぐになり、痩せている人でも仙骨が当たらなくなってきます。

体も痛いのって嫌じゃないですか、だからだんだん重たい体を工夫して、板に沿わせるようになっていってくれます。

元々お年寄りの背中が曲がっている人は、大変です。時間かければ良くはなりますが、その途中が板の上で寝るので痛みは特に感じるとは思いますのでいきなり板ではなく、ちょっとずつ布団の厚みを変えていき体をならしていきながらやるのがいいと思います。

首もだんだん木枕に沿わせるようになってくれるから、本来仰向けに寝るのが正しい寝方なんです。この枕は横向けやうつぶせで寝るのはよくないです。

仰向けに寝ていると呼吸も気道確保ができるので、鼻にもいいですし、いびきも解消できます。

朝起きて、首が痛い、手が痛い、と言っていた人に木枕をやってもらったら治りました。蓄膿症や中耳炎、歯痛もにも効果があります。

すぐに良くなる人もいますし、時間がかかる人ももちろんいます。

寝てる姿勢がよくなることで、無呼吸症候群だった人が楽になったとかもあります。

木枕の他にいいところは、木は涼しいですよね、「頭寒足熱」といってフワフワの物より、木の方が涼しいから頭がすっきりするので、寝やすいですよ。

頭が床から1センチほど浮くような感じになると、頭が涼しいです。

ふわふわ羽毛布団のおまけについてるピュローだと、うつ熱して頭がモヤモヤして熱すぎるとイライラして寝にくくなります。高さも下向きになるので苦しいです。

一番いいのが頭が床から1センチくらい浮いていて、顎が床と平行になるくらいが寝やすいと思います。

首の骨から副甲状腺ホルモン(甲状腺ホルモンの上にある)が出るところがあるんですが、そこの骨から血管にカルシウムを移動させるようなホルモンなので、そこが異常になると骨粗しょう症みたいになったりしてしまいます。

甲状腺・副甲状腺の働きをおかしくしてしまうのは、頚椎第三、四、五番の副脱臼が原因になってしまいます。それも木枕で矯正できます。

木枕は後ろの皮膚を圧迫することにより静脈も圧迫することになるのですが、それで血が早く戻るようになります。

動脈は頸動脈と椎骨動脈で、頸動脈は前に通っています、椎骨動脈は骨の中を通っているから、いくら木枕で圧迫したところで、上にいく血をは流れにくくなることはないですので、頭が詰まって何か起こるとかはありません。

痺れるのは神経の形が悪いからなってしまうのです。

これは笑い話ですが「断食の教科書」にも書いてある体験談の後日談です。

「目が覚めると、首、肩、腕が痛くてたまらない」と言っていたので、木枕をおすすめして、痛みはとれたそうですが、その後よくなったのでまた普通の枕に変えたそうです。

そうするとまたしばらくして、「先生、また首が痛いのですが・・・」と来られました。

「えっ?木枕は使ってますか?」と聞くと、「使ってません」と。

その後また木枕を使うようになったら、しばらくして痛みはなくなったようです(笑)。

痛いのがほとぼりが冷めて、ふわふわの枕に戻して「ふわふわ」を楽しんでいると、首が痛くなる。なぜ病気が治ったのか忘れてしまう。

木枕を使えば首の痛みはとれるということを再度証明していただけました(笑)

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森美智代

鍼灸師。大阪府八尾市にある森鍼灸院院長。

短大卒業後、養護教諭として勤務中に難病である脊髄小脳変性症を発病するが、西式甲田療法を5年間実践して克服。

その後、鍼灸師の免許を取得し、森鍼灸院を開業。

1日に150ccの青汁と少量のサプリメントをとるだけの生活を20年近く続けている。

森 美智代フェイスブック→https://www.facebook.com/michiyo.mori.14

森鍼灸院のサイトはこちらから⇒ 森鍼灸院

2015年、三重県名張市に「断食道場あわあわ」を開業(所在地:三重県名張市瀬古口231)。

主な著書に「[新装版] 断食の教科書」「「食べること、やめました」―1日青汁1杯だけで元気に13年」「「おうち断食」で病気は治る (週1回で奇跡が起こる)」などがある。

森 美智代 著作特集はこちらから

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